【かなり個人的】ダイバーあるある10選
今回も私見入りまくりのダイバーあるある10選をお届けします。
みんなのランキングさんのページでまとめさせていただいた内容を再編集しています。他のランキングもこちらより見れますので、よろしくお願いします!
SNSのアイコンがだいたい青い
だいたいダイバーはアイコンが青いので見分け辛い
水中での自撮り写真や、お魚の写真をSNSのアイコンにしている人が多いのではないでしょうか?
実際私の周りのダイバーはだいたいアイコンが青いです(笑)
私の場合はポーズに個性を出して見分けがつくようにしています。
つけてる時計はダイビングコンピューター
普段から腕時計代わりにつけています
私もそうですが、普段からダイビングコンピューターを身につけ、しれーっとダイバーアピールをかましてます。
分かる人にだけ分かる、さりげないアピールです(笑)
なんだかわからない写真がある
多分何かを撮ったはず
ダイビングの際中に何かの生物を見つけ、写真を撮ったはずなんですが…。
陸に上がってカメラの写真を整理していると、魚がうまく擬態しているわけでもなく、被写体が一体なんだったのか、さっぱりわからない写真が混ざっていることがよくあります(笑)
その時は躊躇なくメモリから消していきますw
イントラさんが教えてくれた生き物が見つけられない
何故か見つからないんです
視野が狭いのか、私にはかなりあるあるなのですが、イントラさんが指差して教えてくれた生き物が、いったいどこにいるのかよくわからない時があります。
一応「おぉ!」っていう表情で返すのですが、見つけられてません。
カメラを向けて写真を撮ってみたりしますが、自分には見つけられてないので何を撮ったかもわかってません…。
他の人の邪魔になってもいけないので、自分ではどこにいるのかよくわからないので、割とすぐ諦めることがあります…。せっかく教えてくれたのに、イントラさんごめんなさい💦
一緒に泳いでる魚が美味しそう
特にアジとかイワシとかの光物
美味しそうだなぁと思ったことないですか?ありますよね?w
アジとかイワシの光物の大群が泳いでたら、今私が口を開けたら入ってこないかなとか。
あのお魚美味しそうだなぁ、唐揚げか煮付けかどう調理したら美味しいのかなぁとかw
美味しそうな魚を見ると、つい想像してしまいます。
陸でもハンドシグナルで伝えようとする
これもあるあるかな?
お酒に酔っ払って気持ち悪い時など、掌をパタパタさせて「大丈夫じゃない」という意味のハンドシグナルをしたりってのは、あるあるかなとおもいます。
バディと一緒に行動する、注目、寒いなどの陸の上でも使えるサインは、無意識に陸でも使っている気がします。
水族館に行くのがより楽しい
実際にダイビングで見た魚を見ると嬉しい
水族館でダイビングで実際に見た魚をみると、何故か嬉しくなります。
ダイビングを始めると自然と魚の知識がついてきて、太平洋にいない魚や幼魚、レアな魚などを見ると、いままでよりも感動が大きくなります。
ちなみに私は紅海に生息しているニザダイの仲間を水族館で見つけ、一人で興奮していました。
海は一つでつながっている
送別の言葉あるある
ダイバー同士の送別の言葉で、あるあるだと思うのが、
「海は一つでつながっているから、またどこかの海で会いましょう!」じゃないかと思います。
実際どこかの海でまた会えるかもしれませんしね。
海の上で知り合った人と、また一緒に潜りに行こう!なんてこともあるので、ダイバーはみんな海でつながっているのだと思います。
スッピンに耐えられるように対策
まつエクや眉ティントで誰だか分かるように
環境によくないし、しかも油分でマスクが曇るので、化粧して潜ることはよくないんです。
そのため女性ダイバーはまつエクなどして、スッピンに耐えられるように工夫しています。
わたしもダイビングに行く前にまつエクしますし、眉毛はティントで数日間染まるやつで対策しています。また、余談ですが日焼け止めもサンゴに優しい日焼け止めを使うようにしています。
水中で躊躇なくおしっこできる
自前のウエットスーツに限ってですが
水中で催した時は、ウエットスーツを脱ぐのは難しいので、そのまま水中で済ませちゃったりしています。
もちろん周りをよく確認し、隊列の後ろの方に回り、近くに人がいない状況で。
レンタルのスーツだと、かなり怒られますので、絶対ダメです。
なお、サメがいる地域ではサメが反応するかもしれないので、気をつけましょう。
皆さんはどうでしょうか?
思いついたあるある10個あげてみました。
ほかにも周りのダイバーから、こんな意見もありました!
陸でも写真を撮るときは、息を止めてしまう。
何枚も撮る場合は苦しくて仕方がないですね(笑)
エグジットした後の天気の方が、いい天気な気がする。
気持ちの問題もあるかも?
着替えのパンツを忘れてしまう。Σ(゚д゚lll)
男性はあるあるなのかな?
他にもこんなのあるよぉって言うのがあったら、是非教えて欲しいですヽ(*´∀`)/
実はマダイより美味!レア魚のタイワンダイさん
和名 | タイワンダイ |
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学名 | Argyrops bleekeri |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - タイワンダイ属 |
分布 | 高知県、琉球列島~南シナ海。日本から東南アジア。インド洋東部からも見つかっている。 |
生息環境 | 底生魚でやや深い砂底に生息する。水深30〜200mに生息。成魚は沖合いに生息するが、幼魚は内湾でもみられる。 |
体長 | 最大40cm |
その他 | 肉食性で、甲殻類や軟体動物、小魚を食べます。マダイなどに比べると体高があり、背鰭前方の数棘は糸状に伸びる。幼魚では頭部から体側にかけ6本以上の横帯がある。臀鰭軟条数は8であることで同じく背鰭の棘条が伸びるチダイおよびヒレコダイ(これらでは9)と区別できる。釣りなどで漁獲されほかのタイ科魚類と同様に食用になる。タイワンダイ属魚類は分類学的再検討がすすめられているところであるようだ。 |
和名の由来は
名前にタイワンと地名が入っていますが、台湾で学術的に最初に発見された種であることから名前に地名が入れられていると考えられています。
読んで字の如く、台湾のタイです。
背鰭がヤンチャな形
背鰭の2番目の棘から5本ほどが長く発達して、モヒカンのような?ヤンチャな背鰭のタイワンダイ さんです。日本では主に鹿児島や沖縄などに生息しています。
幼魚では頭部から体側にかけ6本以上の横帯があり、成長とともに薄くなっていきます。
お味の方は
日本では稀な魚ですが、食味はマダイにも勝ると言われています。
旬は冬から春で、上品な白身で脂が多く、鮮度の良いものなら刺身にするのがおすすめらしいです。
詳しい食味レビューはこちらにて。
英語名はTaiwan Tai
なんと英語はTaiwan Tai!台湾のタイ!そのまま!
台湾語でタイのことタイって言うのでしょうか??台湾語は詳しくないので、謎です。
中国語名は四长棘鲷
四长棘鲷(sì zhǎng jí diāo)と読みます。四长棘は4本の長いトゲ、鲷はタイです。
背鰭の長い鰭条は大体5ほどなのですが、中国語だと4本のようですね。
また、台湾では 布氏長棘鯛(bù shì zhǎng jí diāo)と呼ばれます。布氏は学名についているbleekeriからきています。bleekeriはオランダの魚類学者ピーター・ブリーカー(Pieter Bleeker)さんの名前に因んでいます。
と言うわけで、直訳するとブリーカーさんの長い棘のタイになります。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Argyrops bleekeri
長年学名がなかった!キビレアカレンコさん
和名 | キビレアカレンコ |
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学名 | Dentex abei |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - キダイ属 |
分布 | 奄美諸島以南の琉球列島、小笠原諸島。フィリピン。 |
生息環境 | 水深50~150mの島棚、岩礁域に生息。 |
体長 | 最大30.7 cm |
その他 | 歯は円錐歯のみであり、体色は黄色っぽい。鰭はその名の通り黄色く、特に背鰭と臀鰭で濃い。側線上方の背鰭棘条部中央下横列鱗数は4.5枚で側線鱗数は48~50枚。甲殻類、多毛類、軟体動物などを食べるものと思われる。 |
和名の由来は
学名が付いてないアカレンコと呼ばれる小笠原周辺で取れる魚と比べ、鰭が黄色いことが由来か?と考えられます。
アカレンコは、もしかするとキビレアカレンコと同じ種の可能性が高いと言われていますが、今のところ不明です。
長い間、Dentex sp.とされ学名がなかったのですが(「sp.」は、種小名が未決定または不明の場合の表記法)、魚類学者3名の連名で新種として記載され、2007年3月に新種Dentex abeiとして論文に記載されました。種小名のabeiは、キビレアカレンコのことを認識していた故阿部宗明博士にちなんで付けられています。
琉球列島周辺で獲れます
奄美諸島以南の琉球列島周辺に分布し、主に一本釣りで漁獲されます。
沖縄で「タイ」というとキビレアカレンコかタイワンダイであることが多いようです。
また、沖縄でもあまり使わない方言のようですが、フカヤーマジクまたはタイグヮーという呼び名があるそうです。
キダイに似ています
キビレアカレンコは下記の特徴でキダイと区別できます。
- 背鰭軟条部の鰭膜が濃い黄色
- 本州、四国、九州では獲れない
お味はとても美味しいみたいです
ぼうずコンニャクさんの食味レビューによると、5つ星の非常に美味の評価がついています。塩焼き、皮霜造り、酢じめ、鍋、、酒蒸し、煮つけ、天ぷらで美味しくいただけるようです。外道として釣れるようですので、釣れたら食べてみたいですね。
英語名はYellowfin seabream
Yellowfinは黄色い鰭のseabreamはタイ科の海水魚の意味になります。
日本語でもキビレとなっていて、やはり黄色い鰭が特徴なんですね。
中国語名は阿部牙鲷
阿部牙鲷(ā bù yá diāo)と読みます。阿部は阿部さん、牙鲷はキダイ属のお魚です。
中国語では学名をそのまま中国語訳された呼び名になっているようです。
マダイとそっくり!チダイさん
和名 | チダイ |
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学名 | Evynnis tumifrons |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - チダイ属 |
分布 | 琉球列島をのぞく北海道南部以南、東シナ海。朝鮮半島南部。沿岸浅所~深所の岩礁域にすむ。 |
生息環境 | 幼魚は沿岸域の砂泥底や粗砂底に生息し、水深が5m以浅のごく浅い水域へも進出してくることがある。成魚はやや深い岩礁域やその周りの砂底、砂泥底などに生息する。甲殻類、多毛類、軟体動物などを食べる。 |
体長 | 最大35cm、一般20cm |
その他 | その他 見た目も食味もマダイとほとんど変わらないため、最近はJAS法などが改正されてうるさくなったが、かつてはマダイと称して鮮魚店などで売られていることは珍しくなかった。 |
和名の由来は
漢字で書くと「血鯛」となり、鰓蓋の後縁が血がにじんだように赤いのが由来とされています。
また、学名の”tumeo”=ふくれる+”fronts”=額、顔については、雄の老成魚のおでこの部分が張り出してくる事が語源になっています。
別名の「ハナダイ」も鼻(鼻というよりおでこですが)が張り出ているので「鼻鯛」と言われている他、華やかな外見と桜が咲くころから釣れ始める事から「花鯛」という説もあリます。
余談ですが、ダイビングだとハナダイといばキンギョハナダイを思い出しちゃいます。
また、チコと呼ぶのは「小さい(ちいさい)魚」の意味合いで、産卵期におでこが出たものをデコと呼ぶようです。
マダイとの違い
チダイさんもマダイさんと同じように瑠璃色の斑点がありとてもそっくりです。
見分け方は、チダイの和名の由来となっている鰓蓋の縁が血のように赤いことと、マダイのように尾鰭の後ろ側の縁が黒くないことで区別が可能です。また、背鰭の第3・4条が糸状が長く伸びることでも見分けられます。
チダイとマダイは女性と男性によく例えられ、チダイは成魚でも体長35㎝、体重は1㎏程度で、一方マダイは全長1m程まで成長し10㎏を超す大魚となります。
チダイの生態
主に甲殻類や多毛類、軟体動物などを食べ、やや沖合いの岩礁域や周辺の底層に生息してます。マダイよりも温水を好み、冬場は深場に移動します。
産卵期は北にいくほど早く、秋田県、山形県では7月から10月、九州西海岸では9月から11月頃で、旬の時期も同様に変化します。
卵は油球1個をもつ分離浮遊卵で、卵径は0.9~1.1mm。水温20℃では2日前後で孵化し、孵化した稚魚は内湾の藻場、幼魚は沿岸の砂泥底や砂底で過ごし、11年で13cm前後にまで成長します。
成長すると水深60m~80mの深い場所に移動します。群れをつくる習性があり、海底付近にかなりの数でまとまって生活しています。また、マダイと同じで性転換します。
釣り方は?
こちらのページによると、チダイのベストシーズンは5〜7月、10〜11月だそうで、丁度これからがベストのようですね。
やや沖合いの岩礁と砂礫の境に棲息する低層遊泳魚であるため、沖釣りで狙うのが一般的な釣り方なんだそうです。
仕掛けに関しては、下記のリンクを見てみてください。
旬は一般的に春~初夏
春から夏まで脂がのっているそうです。お刺身、塩焼き、煮つけ、鯛めし、唐揚げなど、いろいろな調理法で美味しくいただけます。
チダイは見た感じや味などもマダイと似ているので、食材としてはマダイの代用品として使用されます。
詳しい調理法などは、こちらをご覧ください。
英語名はCrimson seabream
Crimsonは真紅の、seabreamはタイ科の海水魚の意味になります。
真紅ってほど真っ赤ではないですけどね。英語ではこうなるようです。
中国語は血犁齿鲷
血犁齿鲷(xuè lí chǐ diāo)と読みます。血は日本語と同じ、犁齿鲷はチダイ属のお魚の意味になります。
ちなみに台湾での呼び名は黃鋤齒鯛(huáng chú chǐ diāo)になります。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Dentex tumifrons
World cleanup day 2020に参加してきた
9月19日はWorld cleanup day 2020でした!
今私が住んでいる中国でも仁渡海洋というNPOが、海のゴミ拾いを定期的に開催しているので、また行って来ました。
上海ディズニーよりも遠い場所
場所は前回の世界海洋デーと同じ。南汇の海沿いでゴミ拾いです。
満潮時はバスが止まっている写真の土手まで水位が上がるそうですが、ゴミ拾いの時間は干潮で、かなり遠浅でした。
土手に上がって、ゴミ拾い開始
たまに出現するちっさな蟹に癒されたり、カエルに驚いたりしながら、ゴミ拾い開始
前回私が参加した世界海洋デーのゴミ拾いでは、漁業に使われる大きな発泡スチロールのブイが多かったのですが、今回は漁網がたくさん。
土手のコンクリートに引っかかってなかなか取れないものもあり、今回もなかなかの汗をかきました。
成果を記録!
今回の参加人数は43人、集まったゴミの重さは280kg!
ご家族で参加していた方や小学校のクラス、欧米ダイバーサークルなど、いろいろな方が参加されていました。
最後はオーガナイズしてくれている仁渡海洋のボランティアスタッフが呼んでくれている、ゴミ収集車にゴミを集めてもらい、今回の海ゴミ拾いは終わりです。
微々たる力しかお貸しできませんが、海を愛する人たちにこの活動が広がって行ったらいいなと思います。
海を愛するからこそ、海に恩返しを。
また上海でPCR検査を受けてきた
こちらは前回の内容です。
今回は左胸に良性の腫瘍が見つかり、ほっといて経過観察、または手術で取るの2択ということで、手術になりました。
前回は術前検査のCTスキャンで、持病の喘息が怪しまれPCR検査が必要でした。
今回は前回と同じ病院なのですが、付添いの人も手術を受ける人もPCR検査が検査が必要でした。
今は前よりも、もっとお手軽
以前は市内の指定の場所が少なく、値段も240元でしたが、今現在では病院の中にPCR検査所が設けられ120元でうけることができました。
予約もいらないし、前回よりもかなりお手軽に受けることができました。
国际和平妇幼保健院の場合ですが、診察券を持っている場合、自動の機械でお支払いを済ませてから、院内のPCR検査所で検査します。
検査法は前と同じで、被験者のシールを貼った試験管を渡され、検査員に試験管を渡し、喉の奥に長い綿棒を突っ込まれる方式でした。
試験管に貼られたシールには、翌日の午後3時以降に結果を調べに来いと書いてありました。
検査所にフローチャートが貼ってありました。
これによると、自動の機械で検査結果をプリントアウトするようです。
翌日結果がでます
翌日手術だったので、午前中の早い時間に病院の機械に診察券のカードを通し、プリントアウトしてみたら、すでに結果が出ていました。午後3時以降じゃなくても行けるようです。
結果はもちろん陰性でした!
無事左胸の手術も終わり、今は1週間お風呂に入れず、サラシを巻いた生活。
早くお風呂に入りたいです。・゚・(ノД`)・゚・。
釣り人にはレンコダイと呼ばれる、キダイさん
和名 | キダイ |
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学名 | Dentex hypselosomus |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - キダイ属 |
分布 | 琉球列島をのぞく南日本。朝鮮半島南部、東シナ海、台湾。大陸棚縁辺域。 |
生息環境 | 水深50~200mの沖合いの砂礫底に生息する。甲殻類、多毛類、軟体動物などを食べる。 |
体長 | 最大30.6 cm |
その他 | その他 産卵期は初夏と秋の2回とされ、クロダイ属魚類のように雌雄同体の両性魚であり、雄と機能した後に雌へ性転換を行う事例が知られている。しかし、本来は雌雄異体であるという説もある。 マダイと同じような食味であるが、マダイよりも安価であるため、正月でのお頭付きのタイの塩焼きとして代用されていることも多い。 |
和名の由来
キダイは漢字で書くと「黄鯛」で、目から鼻孔・上顎にかけてが黄色であり、体側背部に黄色斑が3つあることが由来となっています。マダイのような体側の青い小斑点はありません。
また、レンコダイは漢字で書くと「連子鯛」で、延縄で次々と連なって漁獲される様に由来しています。
性転換します
キダイは機能的な雌雄同体で、雌から雄への性転換を行うことが知られています。
しかし、性成熟に達する満3才で、約20%の雌が存在しているそうです。キダイの精巣は未熟な卵巣が精巣へと転換するそうで、機能的な雌雄同体とされるキダイにおいても、マダイやチダイのような幼時雌雄同体性が見られるということです。
臼歯がありません
マダイには臼歯があると先日の記事でお伝えしましたが、キダイ及びその近縁種の歯は全て円錐状に尖り、臼歯がないそうです!臼歯がないことで他のタイ科のお魚特別できます。
いろんな名前で呼ばれます
生鮮魚介類として流通する場合などにはレンコダイ(連子鯛)の名称も用いられ、また、単にレンコとも呼ばれます。
釣り人や漁業関係者にはレンコダイの方が通用しやすいそうです。
このほか地方名としてハナオレダイ(九州西部・東京)、コダイ(高知・九州南部)、メンコダイ(愛媛)、バジロ(中国地方)、ベンコダイ、アカメ、ハジロ、バンジロ、メッキなどと呼ばれます。
バンジロは、漢字では「飯代」。昔は米の飯は高価であり、一度にたくさん獲れるキダイをご飯の代わりにした、というのが由来であると言われています。
沖釣りで釣れます
キダイは房総半島以南から南西諸島を除く西日本に分布しています。
キダイを狙って釣る人は少数で、マダイ、アマダイ、イトヨリダイ、ヒラメなど沖合いの底ものの外道として釣れることが多いようです。
甲殻類が好きなので、餌はオキアミや冷凍エビなどを使用しましょう。
仕掛けについては下記で詳しく紹介されていますので、どうぞ。
マダイの代用品として重宝
マダイよりもサイズが小さく、価格も安い上に、産卵前の旬の味はマダイにも匹敵するということで重宝されています。
お食い初めの鯛としても利用されます。
塩焼き、刺身、潮汁、煮つけ、唐揚げなどどんな調理法でも美味しく食べられます。
詳しい調理法などは、こちらをご覧ください。
英語名はYellowback seabream
Yellowbackは背中が黄色の、seabreamはタイ科の海水魚の意味になります。
英語でも背中が黄色いところが採用されてますね。
中国語名は黄背牙鯛
中国大陸のソースでは中国語名が見つかりませんでしたが、台湾の魚類データベースで見つかりました。読み方は、黄背牙鯛(huáng bèi yá diāo)となります。
こちらも黄背は黄色い背中の、牙鯛はキダイ属のお魚になります。
日本では「百魚の王」マダイさん
和名 | マダイ |
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学名 | Pagrus major |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - マダイ属 |
分布 | 北海道以南〜東シナ海;朝鮮半島南部、中国、台湾 |
生息環境 | 成魚は大陸棚の水深30〜200mの岩礁域や砂礫底に生息。主に、甲殻類、貝類、イカ、小魚などを捕食。幼魚は内湾や沿岸の藻場、砂礫底に多い。 |
体長 | 最大100 cm、一般30cm、最大体重9.7kg |
その他 | 古来より、海の魚の王として珍重され、祝事や神事に重要な役割を果たしてきた。 |
体色は紫がかった淡いピンクで、体側に瑠璃色の小さな斑点があります。若いうちは不明瞭な横縞が現われていて、成熟するにつれ消えて行きます。
キダイやチダイと似ていますが、尾鰭の縁が黒いことで見分けがつきます。
タイの名前を持つ魚は非常に多く、タイ科でない魚もいますが、マダイはいわばタイの中のタイであり、「鯛」といえば狭義にはこの魚を指します。
なんちゃらダイと言う名前の魚はたくさんいるのですが、正真正銘のタイ科のお魚は実はそれほどおおくありません。
日本には、キダイ、キビレアカレンコ、ホシレンコ、マダイ、チダイ、ヒレコダイ、タイワンダイ、クロダイ、キチヌ、ミナミクロダイ、ナンヨウチヌ、オキナワキチヌ、ヘダイの13種が生息しています。
和名の由来
和名の由来は諸説あります。
平魚(タイラウオ)が変化した説
平安中期の律令の施行細則がまとめてある「延喜式」の中で鯛を平魚とも記載されていることから、体型が平であることを意味する平魚(タイラヲ、またはタヒ)に由来すると言う説。漢字の読み方として、平=タ、魚=ヒは妥当で、代表的な国語辞典である「大言海」も採用している説。最も有力な説と言われています。
目出度い魚(メデタイウオ)が変化した説
赤い色は古来より「邪気を払う色」とされ、縁起のいい色とされていました。
また、鯛は魚の中でもかなり長生きで、長生きの鯛であれば40年は生きることから、長寿への願いも込められています。また、味も形もよく縁起のいいおめでたい席に振舞われる「目出たい魚」が変化したとも言われています。
ただし、一般にはタイを縁起物にする理由として「めでたい」との語呂の一致をあげることが多いので、「めでたい」を語源にするのは無理がありそうです。
道味(トミ)が変化した説
朝鮮半島において「道味(トミ)」と呼ばれていたのが、日本で「タイ」に変化した言われており、奈良時代までに多くの帰化人が渡来していることが根拠とされています。
マダイの骨が縄文時代の遺跡から出土していることを考えると、その呼称も日本で誕生したと考えるのが自然で、古事記において鯛を「赤海鯽魚=赤いチヌ」としていることから、帰化人の渡来以前は「赤いチヌ」と呼ばれていて、帰化人渡来後の時期にチヌから独立した名称である「タイ」が出現した可能性も説として捨てがたいようです。
魚の王様を意味する「大位(タイイ)」に由来する説
後漢時代に編纂された中国最古の漢字字書『説文解字』に「鯛を海の王者「大位(タイイ)」とし、鯉を川魚の王者とする「小位(コイ)」と書いてあるのが由来と言われていますが、鯉の語源として「小位」を採用する研究者はあまりいないようです。
神前で食材に直接手を触れず、右手に庖丁、左手にまな箸を持ち、切り分けて食べる包丁式においては、鯛または鯉が使われていて、魚の中で鯛と鯉が別格であったことは明らかです。
なぜ「百魚の王」と呼ばれるの?
室町時代までは、鯉が魚の王と呼ばれており、お祝い事や儀式でも鯛ではなく、鯉が用いられることが多くあったようです。
江戸時代になると、魚は専ら海のものが食され、将軍家でも鯛が喜ばれ「大位」と当て字をされもてはやされていたそうです(当時、海から遠い京都では鯉が宮中で食され「高位」などと呼ばれていた)。
江戸時代に入って鯛に変わった理由は、旧体制のしきたりを変えたかったことや、徳川家康が好物(家康の死因が鯛の天ぷら説もある)だったことなど諸説あります。
鯛が「百魚の王」と呼ばれるようになったのは、下記のような要因が挙げられます。
- 七福神の一人である恵比寿さんが持っている。
- 「メデタイ」との語呂合で出来縁起が良い。
- 形の良く味も良い。
- 古代から邪気を払う色とされてきた赤い体色。
- 40年生きることもある魚の中でも一際長寿の魚。
鯛は日本では珍重されていますが、日本の文化や風習と密接に関係していると言うこともあり、世界の別の地域では必ずしも高級魚ではありません。
「鯛」と言う漢字の由来
魚偏に周と書きますが、「周」の意味を考える必要があります。
海洋生物研究所では、下記の2つの説を紹介していました。
- 「周=あまねく」であり、鯛が日本のどこでも捕れたため
- 周の字に扁平の意味があり、鯛の体型が扁平であったから
と言う説があるようです。
鯛も性転換します
性転換する魚は珍しくないですが、鯛もその中の一つです。
タイ科は、ベラ科やハタ科と並んで、最も早くから雌雄同体現象が知られた草分的なグループで、赤色系のタイは雌から雄に、クロダイなどの黒色系のタイでは雄から雌に性転換する事が判っています。
マダイでは、4歳まで両性生殖腺を持つ現象がみられ、2歳頃に多くが雄へと性転換するが、成熟するとほぼ半数づつの雌と雄になります。台湾産のマダイでは、産卵後にメスがオスに変わるが、全部一変にオスに変わるのでなく、各年齢別群のどれにもメスがいる。一生オスに変わらずメスのまま過ごす「生涯メス」もいるようです。
雄と雌の外見の差はあまりなく、見ただけで判別するの難しいようですが、春の時期になると、オスの方が黒みがかった赤色、メスは桜のような鮮やかな赤色になるので、大分わかりやすくなります。
海老で鯛を釣るは本当
鯛は雑食性ですが、特に甲殻類を好む傾向にあります。
鯛は、動くものなら何でも食べる雑食性の魚ですが、とくに殻の固い甲殻類を好む傾向にあります。鋭い歯でエビや蟹などの甲殻類の硬い殻を噛み砕きます。
鯛の歯は獲物を捉えて噛み切る「犬歯」と、人間の奥歯のように食物をすり潰す「臼歯」で構成され、高い密度で並んでいます。大型の鯛の場合は、釣り糸がかみ切られることも珍しくありません。
沖釣りで釣れます
基本的には沖釣りが多く、寄せエサ釣りやテンヤを使うエビエサ釣り、ルアーの一種であるタイラバなどで釣るそうです。
もちろん美味しくいただけます
捌き方はここに詳しく写真付きで載ってますので、是非ご参考にされて下さい。
旬は秋から春で、お刺身、焼き魚、煮付け、鯛めしなど、様々な方法で楽しめます。また、白子と真子も煮付けや塩焼きにすることができます。食味レビューや調理法はこちらで詳しく紹介されています。
鯛中鯛(たいのたい)とは?
マダイの骨には鯛の形をしている「鯛中鯛」という骨があります。
ほとんどの硬骨魚にこの骨がありますが、鯛の中にあるもの、とりわけマダイのものが最も形が美しいのと、何れの魚の場合もこの部分はその魚ではなく鯛に似るためか、どの硬骨魚のこの部分も「鯛の鯛」と称する
胸ビレの付根にある、肩帯を構成するいくつかの小骨の一つで、鳥啄骨(うがいこつ)と呼ばれます。昔は、粋すじの女性が財布の中や帯のあいだに忍ばせ、お守りとしたそうです。
英語名はRed seabream
Redは赤い、seabreamはタイ科の海水魚の意味になります。
金目鯛の方がよっぽど真っ赤ですが…
鯛の体色が赤い理由は、深度が深い海で暮らすため。太陽光の中の赤い光は波長が長く吸収されるので、赤が黒く見え、外敵から身を守る保護色となるというのが理由の一つです。
中国語名は真鲷
真鲷(zhēn diāo)と読みます。日本語と同じです。
メジャーな魚すぎてあんまり捻りがないですね。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Pagrus major
【かなり個人的】フィリピンのダイビングスポット10選
今回はかなり独断のフィリピンダイビングスポット10選をお届けします。
みんなのランキングさんのページでまとめさせていただいた内容を再編集しています。他のランキングもこちらより見れますので、よろしくお願いします!
フィリピンはLCCで安くいけますし、ダイビンクの費用も比較的安く、現地での消費も安いので、とってもお勧めです。
平均気温は26~27℃なので、年中常夏。1~5月が乾季、6~12月が雨季ですが、雨季であっても午後にスコールがざっと降る程度。
フィリピンの魅力は1年中潜れることと、マクロから大物までいろいろなお魚が見られるので、あまり飽きることがありません。いつでも潜りに行けるところがいいですね。
フィリピンのダイビングボートはバンカーボートという浮きが両側についている船なので、船酔いの可能性も少なく快適です。
それでは、個人的行ってみたいまたは行って良かったフィリピンのダイビングスポット10選行ってみましょう!
コロン
世界有数の沈船ポイント
マニラから国内線で約1時間。
ジュゴンの生息域としても知られています。
ブスアンガ島のコロンは第2次世界大戦時の旧日本軍の沈船が数多く沈む世界的に有名なレック(沈船)ポイントです。
波や潮の影響を受けにくい内湾のため、原型をとどめた船が多く残っています。
全長152メートルの日本船籍の輸送船が沈んでいるポイントなども。
さらには、温泉が湧き出る温泉湖でのダイビングもあり、一風変わった
ダイビングをしてみたいダイバーにはオススメのエリアです。
サメやマンタ、ギンガメアジ・バラクーダの群れといった大物・ワイド、もちろんマクロまで、マルチなダイビングを楽しめるのもブスアンガの海の特徴です。
その他、温泉湖ダイブなど普段とは変わったダイビングも楽しめるエリアです。
ボホール島
チョコレートヒルズという観光地が有名
セブ島から高速船で約2時間の場所にあります。
チョコレートヒルズという観光地が有名で、乾季になると植物が枯れてチョコレート色になり、Kissチョコのような小山が並ぶのでそのように呼ばれています。
バギー・ジップライン・ロッククライミングなどもアウトドアアクティビティや、イルカやメガネザルを見るツアーなど、ダイビング以外のアクティビティがたくさんあり、とても人気の観光地です。
どこまでも続いている白銀の砂浜とキラキラ光る遠浅のビーチもあり、ロマンチックな雰囲気も漂います。
リゾートの前にはハウスリーフが広がりマクロ環境が充実していますし、ボートで30分で到着するバリカサグ島はフィリピンの中でも魚影の濃さは1、2を争うほどで、ギンガメアジのトルネードが高確率で見れることでも有名です。
マラパスクア
ニタリザメに高確率で会える奇跡の場所
セブ市内から北にセブ島最北端まで車で4時間(マクタン島からは5時間)、さらに船で30分。とてもアクセスは良くないですが、欧米人ダイバーに人気の小さい島です。日系ショップができてからは、日本人も訪れるようになってきました。
マラパスクアとセブ島の間にあるモナドショールというニタリザメのポイントが有名です。ここにはクリーニングポイントがあり、棚のようになっている場所でダイバーたちがニタリの出現を待つスタイルです。
夜明け前に船に乗り、日の出と同時に潜水開始し、30mまで潜りますので、アドバンスウォーターダイバーのライセンスが必要です。また、30mのニタリポイントでニタリ待ちになるので、より長い時間潜るためナイトロックスのライセンスがあった方がいいです。お店に頼めばニタリダイビングでナイトロックス講習可能ですので、この機会にとってしまいましょう。
セブ島から行く場合は深夜に出発するので、体力に自信がない方は、マラパスクア島に宿泊されることをお勧めします。
その他、ニキキテグリが見られるサンセットダイブ、通り抜け可能なケーブがあるガト島、きれいな砂地とドロップオフがあるカランガマン島などラインナップは豊富。
夜になるとバーなどもあるので、ゆっくり静かな田舎の島で過ごすのもいいでしょう。
モアルボアル
アオウミガメとサーディンラン(イワシの大群)が有名
マクタン島から南西に車で3時間。欧米人ダイバーに愛される田舎町で、日系ショップができてからは、日本人も訪れるようになってきました。
モアルボアルはアオウミガメとサーディンラン(イワシの大群)が有名です。
実際にここで潜りましたが、イワシの大群の間を縫って泳いだり、大群が一つの生き物のように、目まぐるしく形を変えて泳ぐ光景は圧巻でした。
その他、年間を通してギンガメアジの群れやアオウミガメに出会えるペスカドール島、浅瀬の珊瑚がとても綺麗なトンゴサンクチュアリなどボートで30分圏内に、見どころポイントがあります。
ドゥマゲッティ
日本人にはまだ馴染みのないスポット
ネグロス島の南東に位置するドゥマゲッティはマニラ空港から国内線で1時間半、セブからは40分。
学生の街として知られ、安い物価と治安の良さ、そして豊富な自然が高く評価されています。この町の魅力は、フィリピン政府やフォーブスが、リタイヤ後に暮らしやすい場所ランキングTOP5に選ばれたこともあるほどで、ダイビングを含め魅力に取り憑かれたリピーターが何度も訪れているようです。
ドゥマゲッティといえば、国定公園に指定されているアポ島が有名です。
マラタパイの港に向かい、アポ島まではボートで1時間ほど。
アポ島には手つかずの自然が今もそのまま残り、透明な海や珊瑚の美しさは世界随一とも言われています。世界のベスト10にも選ばれたことがあるダイビングスポットで、クマノミ城と呼ばれるクマノミの大群、巨大なテーブルサンゴなどを見ることができます。
運が良ければ、バラクーダの群れやホワイトチップリーフシャークなどが見られることも。
また、シキホール、スミロン、オスロブなど、人気ポイントへのアクセスに便利なことから、欧米では有名なダイビングスポットとなっています。
マクタン島
セブ島ダイビングの王道エリア
セブ島のお隣にあるマクタン島。セブ空港や高級リゾートホテルやカジノなどがあります。島周辺を始め、オランゴ、ナルスアン、ヒルトゥガン島などの有名ポイントにもアクセスできるという便利な立地。マクタン島を拠点にいろいろなポイントで潜ることも可能です。
観光地として栄えているためアフターダイブも十分楽しめます。
近場のポイントはボートで5~30分以内と便利。また、島の東海岸はドロップオフとなっているため、近場にも外洋の魚にも出会えます。
私はセブ島留学中に、オープンウォーターもアドバンスもマクタン島で取りました☺️
オスロブ
ほぼ確実に野生のジンベイザメが見れる珍しい場所
セブ島の南端に位置し、セブ市内から車でおよそ3時間。
絶対にジンベイザメをみたい!という場合はお勧めのポイントです。
オスロブは世界的にみてもとても珍しい、野生のジンベイザメの餌付けに成功した場所として有名です。
餌付けと言っても、1匹に対する餌の量は1日の摂取量の10%(2.5kg)と決められていて、個体識別をして観察を始めてからは、数匹が入れ替わりで訪れていることがわかり、餌付けにより居ついているのではないということが分かっているそうです。
実際にここで潜りましたが、8mぐらいはあるジンベイザメが数匹水面に向かって垂直になり、餌を食べている姿を下から見ることができます。水面からシュノーケルで見ることもでき、捕食の際に口を大きく開けているところを見ることができます。
たまにダイバーの横を大きな巨体が横切って泳いできたりもするので、とても貴重な体験ができました。
また、リロアンが近いので、リロアンでマクロや沈船を楽しめます。
オスロブ周辺は何もないので、リロアンを拠点にするといいかもですね。
アニラオ
レアなマクロ生物天国
マニラから車で2〜3時間。
プロカメラマンも認めるレアなマクロ生物の宝庫です。
アニラオには何度かお邪魔していますが、ウミウシパラダイスと言っても過言ではなく、いろいろなウミウシを発見することができ、まさに宝探しのように目を皿のようにして、ウミウシを探しまくっていました(笑)
大物はあまり見られないと思われがちですが、ギンガメアジ、バラクーダやロウニンアジなどの光物、 ナポレオン、レオパードシャークなどはコンスタントに出現します!
だいたいは目の前から船が出港できるようになっていて、ポイントまで5〜20分なので船酔いも安心。また、多少海が荒れてても出航できます。
リゾートとダイビングショップ一体型のお店が多く、まとめて頼めるので楽ちん!
ただ娯楽は何もないので、カードゲームやボードゲームなどを持参するといいでしょう。
エルニド
フィリピン最後の秘境
マニラから国内線で1時間15分、セブ島から1時間40分。
パラワン島の北東に位置しており、まだダイバーの数は少なく1998年にフィリピンでも最大級の海洋保護区に指定されています。
プランクトンが多く透明度は通常15~20メートルほどと多少悪いのですが、 お魚の餌となるプランクトンが多いため、45種のカラフルな珊瑚と197種の魚類、5種類のウミガメ、大物ではクジラ、ジュゴン、イルカ、マンタなど、マクロから大物までいろいろな生き物に出会えます。
ダイブサイトは30ほどあり、エルニドビレッジからボートで30~50分圏内。
ダイバーがまだ少なく秘境とはいえ、ダイビング体制はちゃんと整っているので安心です。
プエルトガレラ
世界で最も美しい湾のひとつ
ミンドロ島北端に位置するプエルトガレラは、マニラから車で2時間半、さらにボートで約1時間。
「世界で最も美しい湾のひとつ」と認定されたリアス式のプエルトガレラ湾や、「第二のボラカイ島」と称されるホワイトサンドビーチが点在し、マニラから気軽に行けるリゾート地です。サバンビーチ沿いにはレストランやバー、ダイビングサービスが数多く点在しています。
ダイビングポイントは30カ所以上もあり、マクロ・ワイド・ドリフト・沈船・サンゴ礁・ナイト等、初心者から上級者まであらゆるダイバーを飽きさせません!
また、インドネシアのアンボン、レンベに匹敵するマックダイブ(砂泥地で擬態している生き物を探すダイビング)のポイントとして注目を集めています。
欧米人には人気の隠れ家エリアで、世界中のダイバーを魅了してやまないダイビングの聖地です。
それぞれのポイントの特徴があって、どれも行きたい!一度行ったところでもまた行きたい!本当にランキングつけるのが難しく、行ってみたいもしくは行って良かった順になってます(汗)
【永久保存版】海で気をつけるべき危険な海洋生物まとめ【その他海洋生物編】
ダイビング目線強めでお届けして行きますが、ここでは海で気をつけるべき危険な海洋生物をご紹介していきます。
魚類編はこちらよりどうぞ!
それでは張り切って行きます!
- アンボイナ(イモガイ類)
- ヒョウモンダコ
- ウミヘビ類
- モンハナシャコ
- ハコクラゲの仲間
- カツオノエボシ
- イソギンチャクの仲間
- アナサンゴモドキの仲間
- ガヤの仲間
- オニヒトデ
- ガンガゼ
- ラッパウニ
- ウミケムシ
軟体動物
アンボイナ(イモガイ類)
海の殺し屋の異名を持つ猛毒
イモガイの仲間は、紀伊半島以南に分布していて、10cmくらいの長さの円鐘形をしていて、細い三角形のような網目模様が特徴です。
その中でも特に沖縄で「ハブガイ」の異名をとるアンボイナガイが体内に持つコノトキシンという神経毒はコブラの2倍と言われるほど強力。
刺されても痛みはなく、すぐに体がしびれ始めるので、溺れないよう周囲に助けを求めて一刻も早く海から上がり応急処置を施し、医療機関を受診して下さい。生息域が広く、浅瀬に出てくることもあるので注意が必要です。
通常のダイビングやスノーケリングでこの貝を見ることはほとんどありませんが、磯遊びなどで貝を持ち帰ろうとして刺されることがあります。
【対応策】
イモガイと思われる形態の巻貝を見かけても、決して触らない。
【応急処置】
①助けを求め、起立・歩行が可能な間に陸へ上がる。
②噛まれた場所よりも心臓に近い場所を縛り、毒が全身に廻るのを防ぐ。
③毒は飲み込むと危険なので、患部周辺を押したり、絞り出すようにして毒を出す。
④早急に医療施設へ。
ヒョウモンダコ
青いリング模様は警戒色
こちらもダイビングよりは磯で噛まれる危険性が高いです。10cmほどの手のひらサイズのタコで岩礁やサンゴ礁に生息しています。タコの仲間には唾液腺から毒を分泌し、カニなどの餌となる生きものを麻痺させて捕食するものが知られています。
ヒョウモンダコの咬毒にはフグ毒と同じテトロドトキシンを含んでおり、青酸カリの一万倍以上の毒性を持ち、数分で人を死に追いやります。
普段黄土色から茶褐色をしており海底の岩に溶け込んだような色をしていますが、刺激を受けると腕に青くリング状の斑紋が浮かび上がります。
これは警戒色で、敵に自分が有毒生物であることを知らせ、威嚇します。咬まれても最初は特に何も感じないですが、噛まれると呼吸困難、痙攣、意識不明、死亡例もあります。90分以内で死亡する率が高いのも特徴です。
【対応策】
岩の亀裂などにはうかつに手を入れない。
動きまわっている小さなタコを見つけても触らない。
タコを捕獲しても、網に入れて腰からぶら下げたりしないこと。
ヒョウモンダコは沖縄には少なく、奄美周辺に多いようです。
【応急処置】
①すぐ陸に上がる
②噛まれた場所よりも心臓に近い場所を縛り、毒が全身に廻るのを防ぐ。
③病院への搬送まで数時間を要する場合は、噛まれた場所を切開し毒を出す。
④毒は飲み込むと危険なので、患部周辺を押したり、絞り出すようにして毒を出す。
⑤安静にして直ちに病院へ搬送する。
⑥呼吸状態、脈拍をよく観察し、必要なら人工呼吸、心臓マッサージを行う。
爬虫類
ウミヘビ類
陸に生息する蛇よりもさらに強力な毒
爬虫類のウミヘビはコブラ科に属し、牙に猛毒を持っています。一方魚類のウミヘビはウナギ目ウミヘビ科に属し毒はありません。
一般的にウミヘビはおとなしい性格の持ち主で、向こうから攻撃してくることはほとんどありません。
口が小さく、口の奥に毒の牙を持つ為、指などの細い部分でない限り噛まれても毒が注入されにくいですが、ハブの10倍の神経毒と筋肉を溶かす筋肉毒を持っています。
痛みは少ないですが、30分~1時間30分で全身症状が現われ、手足の筋肉痛、運動障害から始まって寒気、発汗と悪化し、呼吸筋が麻痺し呼吸停止に至るケースもあります。
【対応策】
種類の見きわめが非常に難しいので、基本的に手出しはしない。
見掛けても騒いだり捕まえたりしない。
【応急処置】
①助けを求め、起立・歩行が可能な間に陸へ上がる
②噛まれた場所よりも心臓に近い場所を縛り、毒が全身に廻るのを防ぐ。
③タンニン酸にはウミヘビの毒を中和させる作用があるので、濃い紅茶や日本茶で傷を洗浄することも効果的
④病院への搬送まで数時間を要する場合は、噛まれた場所を切開し毒を出す。
⑤毒は飲み込むと危険なので、患部周辺を押したり、絞り出すようにして毒を出す。
⑥安静にして直ちに病院へ搬送する。
⑦呼吸状態、脈拍をよく観察し、必要なら人工呼吸、心臓マッサージを行う。
モンハナシャコ
パンチ力はベンチプレス70~80㎏相当
モンハナシャコはサンゴ礁や砂底に生息していて、ダイビングでは岩陰などから顔を覗かせる姿をみることができます。
臆病な性格なので、ダイバーの姿を見ると巣穴に隠れるか、さっと移動して別の穴に隠れます。
しかし、時速80キロ・ベンチプレス70~80㎏相当のパンチ力を持っていますので、興味本位で無理に近づいて触らないようにしましょう。簡単に爪を割られたり、指の骨を骨折したりします。
パンチの加速は体長15cmの時点で二十二口径の拳銃に匹敵。
貝や蟹を砕いて中身を食べるため、そのような強力なパンチ力が備わっています。
ダイビング中にマスクや水中カメラのハウジングを割られるなどの事例があります。
【対応策】
見つけても無闇に触らない。
【応急処置】
①傷口をきれいな真水で洗う。
②消毒用アルコールで消毒する。
③出血している場合は清潔なガーゼなど圧迫止血する。
爪を割られたときなどは、二次感染で化膿しないように注意する。
④骨が折れている可能性がある場合は、早急に医療施設へ。
ハコクラゲの仲間
世界で最も危険なクラゲ
熱帯ではハブクラゲ、本州付近の箱クラゲの仲間は、夏に沿岸で増えてくるアンドンクラゲがよく知られています。
ハブクラゲやアンドンクラゲは透明で水中を漂っているので発見が難しいです。
一度クラゲに刺されると抗体ができ、アナフィラキシーショックというアレルギー反応を引き起こしやすくなりますので十分に注意が必要です。
切れた触手が流れてきて刺される場合もあるので、クラゲの被害を防ぐにはラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らすことが重要です。
ハブクラゲの場合、刺された瞬間に激痛が走り、絡み付いた触手部分はミミズ腫れになり、6時間ほどで水疱に変化し、組織が壊死し始めます。重症ではショック症状(筋肉ケイレンや呼吸困難)を起こし、死亡することもあるそうです。
【対応策】
地元の人に出没場所を聞く。
ラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らす。
クラゲ侵入防止ネットが設置してある海水浴場で遊泳する。
クラゲ防止ネットには、切れた触手が絡まっている可能性もあるので触らない。
見かけても近寄らない。
【応急処置】
①更に刺胞が発射されるため、刺された場所をこすらない。
②海水で触手を刺胞を刺激しないよう優しく洗い流し(真水で洗うと浸透圧で毒が体内に回るため)、確実にハコクラゲの仲間とわかる場合のみ付着した触手に食酢をかけ、素手以外の方法で取り除く。ハコクラゲの仲間以外のクラゲに酢をかけるとかえって逆効果になる
③患部に消毒液を塗り、冷やすか、40℃以上のお湯で温める。
温めるとクラゲ毒のタンパク性毒を抑える効果があり、逆に冷やすと血管を収縮させ、痛みや腫れを和らげます。温めることで悪化するクラゲの種類は存在しません。
④呼吸困難になった場合、ライフセーバーを呼ぶなどして人口呼吸。
⑤重症の場合、病院に搬送する。
カツオノエボシ
刺されると電気のような強い衝撃、別名「デンキクラゲ」
電気クラゲとも呼ばれますが、厳密に言うとクラゲではなくヒドロ虫の仲間です。1個体に見えるのは、実は多くのヒドロ虫が集まって形成された群体です。
私にはどうしても青い透明の餃子形の風船にしか見えません。
大きさ約10cmの透き通った青い浮袋で海面に浮いています。海面下に伸びる触手は平均10m、長いもので約50mになります。
こちらもクラゲ同様に一度刺されると抗体ができ、アナフィラキシーショックを引き起こしやすくなりますので十分に注意が必要です。
切れた触手が流れてきて刺される場合もあるので、ラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らすことが重要です。
カツオノエボシの場合、刺された瞬間に激痛が走ります。触手が絡んだ部分は腫れ、水疱ができる。頭痛、吐気、呼吸困難、引きつけなどを起こし、死亡例もあります。
【対応策】
地元の人に出没場所を聞く。
ラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らす。
浮遊物に不用意に触らない。
見かけても近寄らない。
陸に打ち上げられた死んだ個体でも、数週間は刺胞が活きていることがあるため、触らない。
【応急処置】
①更に刺胞が発射されるため、刺された場所をこすらない。
②海水で触手を刺胞を刺激しないよう優しく洗い流しながら、素手以外の方法で取り除く。(真水で洗うと浸透圧で毒が体内に回るため、酢は逆効果)
③患部に消毒液を塗り、冷やすか、40℃以上のお湯で温める。
温めるとクラゲ毒のタンパク性毒を抑える効果があり、逆に冷やすと血管を収縮させ、痛みや腫れを和らげます。カツオノエボシの毒は温めることで悪化しません。
④呼吸困難になった場合、ライフセーバーを呼ぶなどして人口呼吸。
⑤重症の場合、病院に搬送する。
イソギンチャクの仲間
ウンバチイソギンチャクはイソギンチャク最強の毒
全てのイソギンチャクは、魚などを捕まえるための刺胞毒を持っています。しかし、ほとんどの種では人間に影響を与えるほどのものではありません。
その中でも強い毒を持つとされているのは、ウンバチイソギンチャク・ウデナガウンバチ ・ハナブサイソギンチャク・スナイソギンチャクなどが挙げられます。
イソギンチャクのもつ毒は、クラゲの仲間と同様に刺胞毒で、触手に触れることで刺胞から毒針が発射されます。
刺されると激しい痛みや水疱、長く続くかゆみが生じ、症状が重いときは皮膚の壊死や吐き気、筋肉痙攣が起きます。
【対応策】
ラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らす。
不用意に触らない。
【応急処置】
①船上か陸地へ上げる。
②刺された部分はこすらず、海水で刺胞球を洗い流し、食酢や消毒用アルコールで消毒。(真水で洗うと浸透圧で毒が体内に回るため)
(ただしウンバチイソギンチャクやウデナガウンバチには酢は逆効果)
③氷や冷水で冷やす。
④早急に医療施設へ。
アナサンゴモドキの仲間
触れると火傷したかのような痛み
ほとんどのサンゴ類は刺胞毒を持つちますが、アナサンゴモドキの仲間は特に強い毒があります。種類によって枝状、板状、被覆状など形は様々で、やや黄色っぽかったり茶色っぽいのが特徴かと思われます。
英語ではファイヤーコーラルと呼ばれ、触ると火傷をしたような痛みに見舞われます
手のひらなどの皮膚の硬い部分では毒が注入されにくいですが、手首など柔らかい部分は特に注意して下さい。
【対応策】
ラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らす。
グローブが使用可能な地域ならば着用し、無闇に触らない。
ダイビングの場合はきちんと中性浮力をとる。
【応急処置】
①患部は擦らない。
②刺された箇所に食酢や消毒用アルコールなどを流れるようにたっぷりかける。
③抗生物質の軟膏を塗る。
④皮膚症状がひどい場合、痛みが激しかったり、吐気を催した場合は病院で手当てを受ける。
ガヤの仲間
一見海藻に見えるが、刺胞動物で強い刺胞毒
シダ植物や羽のように見えますが、れっきとした刺胞動物で、触手を持つポリプで構成されています。珊瑚礁の浅瀬等に生息しています。
症状は個人差があり、多くは刺された箇所に赤い腫れが生じ、痛みと痒みを伴います。ひどく刺された場合、稀に吐気や発熱を起こすこともあります。
【対応策】
ラッシュガードやウエットスーツなどを着用して、肌の露出部分を減らす。
グローブが使用可能な地域ならば着用し、無闇に触らない。
グローブなどに付着しているのを知らないで肌を触ると、刺されるので注意が必要。
ダイビングの場合はきちんと中性浮力をとる。
【応急処置】
①患部をこすらず刺胞除去する。
②刺された箇所に食酢や消毒用アルコールなどを流れるようにたっぷりかける。
③抗生物質の軟膏を塗る。
④痛みや皮膚症状がひどい場合は病院で手当てを受ける。
オニヒトデ
大量発生時のイシサンゴ食害で有名
オニヒトデは夜行性で、大量発生時以外の昼間は珊瑚や岩陰に隠れています。大発生時以外は、サンゴ以外の藻類、魚種なども食べているようです。
ビーチサンダルなどは簡単に貫通するほど鋭く、刺さった棘はウニと同様に折れやすく抜けにくいので十分注意しましょう。
刺されると激しく痛み、患部が壊死することも。死亡例もあります。
また、アナフィラキシーショックを起こすこともあるので、過去に刺されたことがある人はとくに注意が必要です。
【対応策】
オニヒトデから刺しに来ることはないので、不用意に手を出さない。
ダイビングや遊泳中、海底や岩に手足をつくときには、周りをよく注意する。
【応急処置】
①傷口から慎重にトゲを取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②消毒用アルコールで消毒する
③刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
④早急に医療施設へ
ガンガゼ
折れやすく長い棘に注意
夜行性のガンガゼは光が苦手で薄暗いところを好むため、昼間は岩のくぼみなどに集団で剣山のように集まっています。
長い棘には毒があり、とても脆く刺さるとすぐに折れてしまいます。また、棘はノコギリの歯のように返しがあるので抜けにくい構造になっています。
刺されると強い痛みがおこり、大きく腫れます。
【対応策】
磯遊びの際は、底が硬く足首まで保護される靴を履く。
見つけても絶対に触らない。ゴム手袋やウェットスーツも貫通するので、素手でなくても触らない。
ダイビングの場合はきちんと中性浮力をとる。
ダイビングや遊泳中、海底や岩に手足をつくときには、周りをよく注意する。
珊瑚や岩の下、消波ブロック等の隙間に不用意に手を入れない。
【応急処置】
①素手で触れないよう、傷口から慎重にトゲを取り除き、真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗る
④早急に医療施設へ
ラッパウニ
ウニには見えないラッパ状の棘
一見ウニには見えませんが、ラッパのような珍しいトゲを持つウニの仲間です。このトゲは叉棘(さきょく)と呼ばれ、刺激を受けるとベンツマークのように折り畳まれ噛みつき、毒が注入されていきます。棘は谷折りになっている箇所にあります。
針よりも長い管足と呼ばれる器官があり、管足に海草やサンゴ片などをつけ、体表を着飾っている時もあります。カモフラージュのためだと考えられていますが、人間から見えれば隠れきれていないので、すぐにラッパウニだとわかります。
ラッパウニ類の毒は人によって影響の出方が異なり、全く何ともない人もいます。刺されても痛みはあまり感じませんが、アレルギー反応を起こして体中が腫れ上がり、呼吸困難になることもあるので注意が必要です。
【対応策】
無闇に触らない。
靴底の固いものを着用する。
【応急処置】
①素手で触れないよう、傷口から慎重にトゲを取り除き、真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗る
④早急に医療施設へ
ウミケムシ
毛虫にそっくりだがゴカイの仲間
ウミケムシは海底の石の下や砂の中に潜っていることが多く、頭部のみを砂上にのぞかせていることもあるようです。夜は活発に行動し、海中を泳ぐそうで、泳ぐ速度は比較的速いそうです。
ウミケムシの毒のある剛毛は、普段は後ろに向けて寝かせていますが、刺激を与えるとパッと毛羽立てます。
毒のある体表の毛に触れると、痛みや痒みがあり、患部は大きく腫れて水疱に変化します。痛みや痒みは1週間程度続きます。
【対応策】
①釣れた場合は、素手で触らない。
【応急処置】
①擦らない
②毛を素手で触らないようにし、セロハンテープかガムテープで取り除く
③アルコールで消毒し、抗生物質の軟膏を塗る。
④症状が酷い場合は病院で手当を受ける。
以上、いかがでしたでしょうか?
できるだけ入念に調べてまとめましたが、足りない部分もあるかもしれません。
間違っている情報などありましたら、ご指摘ください!
【永久保存版】海で気をつけるべき危険な海洋生物まとめ【魚類編】
ダイビング目線強めでお届けして行きますが、ここでは海で気をつけるべき危険な海洋生物をご紹介していきます。
応急処置の方法は毒の種類や外傷の程度によっても違います。
知っているとすぐに対処できるので、危険から身を守るためにも知識として知っておくことが大事です。
まずは魚類から!
オニダルマオコゼ
魚界で1、2を争う最強レベルの猛毒
オニオコゼの仲間は鰭に強力な毒の棘があり、特にオニダルマオコゼは魚界で1、2を争う最強レベルの猛毒を持っていて、浅瀬でうっかり踏んでしまい亡くなったと言うケースもあります。
和歌山県以南の太平洋岸の浅海域のサンゴ礁と岩礁の砂泥底に生息しています。オニダルマオコゼから襲ってくることはまずありませんが、砂中に潜みじっとしていて、見た目も岩にそっくりで気付きにくいので、要注意です。
実は食べたらとってもおいしい超高級魚です。
【対応策】
ダイビングの際は無闇に色々触らないことが一番の安全策です。
ビーチサンダルやダイビングシューズは貫通してしまいますが、素足で刺された場合より明らかに毒量は減ります。磯遊びなどをするときはフェルト底のブーツだと棘が貫通しません。
【応急処置】
①直ぐに海から上がる
②傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
③刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
④抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
⑤早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ゴマモンガラ
繁殖期は超凶暴、サメより怖いやつ!
ダイバーにはサメより怖いことで有名な魚です。繁殖期ではないときは攻撃されることは特に無いのですが、繁殖期だとマジで危険!相手がどんなに大きくても敵とみなされたら、卵を守る雌がかなり執拗に襲ってきます。これはゴマモンガラさんはじめモンガラカワハギ科に共通する習性です。
特にゴマモンガラさんは歯がものすごく強く、ウエットスーツが貫通してしまうほど。
見かけたら近寄らずに逃げましょう!
やたらと逃げまどうのではなく、縄張りを出るように横方向に一直線に逃げましょう。
ちなみに雄は巣を守っているそうで、外敵を追っ払う役目は雌のようです。
【対応策】
普段は向こうから襲ってきませんが、繁殖期には砂地にすり鉢状の巣を作り、巣や卵を守るため攻撃的な性格が顕著になります。6~8月の繁殖期には見かけたら近づかないようにしましょう。
【応急処置】
①傷口を水道水で洗い消毒する
②止血をする
③止血しても落ち着かなく、傷がひどい場合には病院に行く
ダツ
光に反応して突進してくる!
英語ではNeedle fishと呼ばれ、口先が細く長く尖っているのが特徴です。両顎はわずかに湾曲し、顎にはギザギザした歯があります。
小魚の鱗に反射する光に敏感に反応する習性があり、時速60kmから70kmで突進してきます。
ダツが人体に突き刺さって死傷する事故も発生しています。刺さるとえぐるように体を回転させる習性があり、傷が広がってさらにケガを悪化させることも知られています。
【対応策】
太陽の光に反射するようなアクセサリーをつけて海に入らない。
水面近くを泳いでいるので、ライトで水面を照らさない。
[ナイトダビング中]
水面にいる時に、水面と並行方向ににライトを照らさない。
水中から水面方向にライトを照らさない。
【応急処置】
ダツが刺さった時はむやみに抜くと出血多量に陥り命に関わる場合があるので、その場で殺してしまって、抜かずに刺さったままの状態で病院に向かってください。
アカエイ
浅瀬の砂の中に隠れているので注意が必要
エイの仲間のほとんどはおとなしくダイバーを襲う事はないですが、尾の付け根近くにナイフのような棘があります。アカエイは特に強い神経毒を持ち、刺さると抜けにくい「返し」がある構造をしているので特に注意です。
ダイビング中、海底の砂地に潜んだエイを間違って踏んで刺されることがあるようです。
【対策】
エイに近づかない、誤って踏まない。
もし砂底を歩く際は、すり足で移動すると、エイも気付いて逃げていく。
【応急処置】
①毒針が残っている場合は慎重に取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
オニカサゴ
岩にそっくりすぎる
オニオコゼ同様で鰭に毒があります。向こうから襲ってくることはまずないですが、岩だと思って掴んだらオニカサゴだったというようなケースはあるようです。
たいていはダイバーが岩に手や足を着く前に、オニカサゴが先に岩の上から隠れるように逃げ出していきますが、必ず逃げてくれるとは限らないので気をつけましょう。保護色で岩の上や中で擬態していることが多いので、うかつに岩に手をつかないように注意です。
どうしても手をつかなくてはいけない場合は、まず岩を手で扇ぐとオニカサゴがいる場合は逃げてくれるようです。
【対応策】
周りをよく見る。
岩などにむやみに手を置かない。
【応急処置】
①傷口から慎重にトゲを取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ウツボ
噛まれると危険
毒は持ってないのですが、歯が鋭くて顎が強いので噛まれると容易に外すことができません。無理に引くと傷口から大出血する恐れがあるので注意が必要です。ウツボの歯は鋭い切れ味が特徴で、且つ口の奥側に向かって生えているため、咬まれた場合に深い傷を負う可能性が高いです。雑菌を持つので、破傷風にかかる恐れもあります。
海のギャングと呼ばれたりもしますが、実は臆病な性格で、岩穴に潜んで生活しています。
ウツボに噛まれたという場合のほとんどが、何気なく岩に手や足をついた際、ちょうど近くにウツボの巣があった、というのが原因のようです。
【対策】
周りをよく見る。
岩などにむやみに手を置かない。
【応急処置】
①傷口をよく真水で洗浄し、清潔なガーゼやタオルで圧迫止血する
②止血できない場合は傷口より心臓に近い所を紐などで縛る
③消毒用アルコールなどで消毒する
④早急に医療施設へ
ミノカサゴ
気をつけてたら大丈夫
ミノカサゴさんはフサカサゴ科のお魚ですが、フサカサゴ科はみんな背鰭、腹鰭、尾鰭に毒腺のある棘があります。
ミノカサゴにダイビング中に刺されてしまうことは考えづらいですが、写真を撮ったりするのに夢中になり、執拗に追いかけたりすると人が相手でも向かってくることがあるようです。
夜行性なので、ナイトダイビングでは多く出現します。
【対策】
周りをよく見る。
執拗に追い回さない。
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ゴンズイ
ゴンズイの毒は死んでいても消えない
ダイビング中にゴンズイに襲われることはまずないです。
浅い岩礁や砂地の浅い海に生息しています。集団で行動する習性があり、「ゴンズイ玉」と呼ばれる塊のような群れをつくります。
体は鱗がなく、ヌルヌルした体表粘液に覆われていますがこの粘液と、胸鰭と背鰭に毒があります。背鰭と胸鰭の第一棘条には毒棘(どくきょく)という高分子たんぱく毒を持つ棘があり、刺されると焼けつくような激痛に襲われます。
夜行性で夜釣りなどで釣れるため、よく確認せずに触って刺されたり、死んだゴンズイを知らずに踏んでしまうことが多いようです。
【対策】
ダイビングで襲われることはまずないが、近づかないのが一番。
夜釣りの際はゴンズイの他にも毒がある棘を持っている魚がいるので、よく確認する。
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
ハオコゼ
釣りでは外道として扱われる小さい魚
成魚でも体長10〜12cm程度の小さなお魚です。
防波堤や磯釣りなどでも他の魚に混じって釣れることも多く、海水浴場など潮が引いた潮溜まりにの岩に潜んでいることがあります。
背鰭に13~14本、臀鰭に3本、腹鰭に2本の毒棘があり、刺されると激しく痛みます。小型のオコゼ・カサゴ類は海藻の中に紛れていることがあり、気付かずに触わって刺されることがあります。イソカサゴは岩の裏に隠れていることが多いので、不用意に岩陰に手を入れると危険です。
【対応策】
絶対に素手で触らない
磯遊びをする場合はフェルト底のマリンブーツなどを着用する
釣りなどで釣れた場合は素手で触らず、必ず魚バサミで毒棘、鰭を切る
魚つかみ器やペンチ等器具を用い、触れないように針から外す
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
アイゴ
西日本では釣り人に人気のお魚
アイゴの仲間には背鰭に13本、臀鰭に7本の毒棘があり、釣り上げたものを針から外すときなどに刺されると危険です。
ダイビングなどで刺されることはないと思われますが、追いかけると岩陰・サンゴの裏などに隠れる性質があるので、サンゴや岩の裏に手を入れた時に絶対に刺されないとは言い切れません。
【対応策】
絶対に素手で触らない
釣りなどで釣れた場合は素手で触らず、必ず魚バサミで毒棘、鰭を切る
魚つかみ器やペンチ等器具を用い、触れないように針から外す
【応急処置】
①傷口から慎重に棘を取り除き、毒素を絞り出して真水で洗い流す
②刺された所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和する
③抗生物質の軟膏を塗り、氷で冷やして痛みを和らげる
④早急に医療施設へ
タンパク質の毒なので、熱すると卵の白身が固まる要領で、熱いお湯に患部を浸けると、タンパク質が固まり治りが早いようです。
傷口をきれいな真水で洗ったら40~50度のお湯につける。60~90分。この時、お湯が熱すぎて火傷を起こすことがあるので、漬ける前に刺されていない方の指で温度を確かめること。これで痛み、血管収縮は防ぐことができるが痛みがとれたら必ず病院へ行くこと。病院でレントゲンを撮ってもらい、内部に刺が残っていないか確認する。激痛がとれないようなら局所麻酔などを打ってもらう。
ホホジロザメ
映画ジョーズのモデル
日本ではダイビング中のサメによる事故報告はほとんどありません。しかしサーフィンの最中や、貝などの漁で潜水しているとき、海水浴場での遊泳中に襲われる場合や南太平洋では事故が起きているようです。
空腹でない限りは何も襲わず、こちらから危害を加えなければ何もしてこないと考えられています。ホホジロザメが人を襲う理由は、ホホジロザメの獲物がアザラシやオットセイなどの海生哺乳類が多く、サーフィン板等の上で腹ばいになってパドリングする人間の動きや、ウェットスーツを着て足ヒレを動かす姿が、サメからはアザラシのシルエットと同じに見えるためだと考えられています。
同じサメでも、ネムリブカやシロワニなどは穏和な性格なので、必要以上に警戒することもないサメもいます。
【対応策】
- 目撃情報や生息情報のある危険海域に近づかない。
- 光を反射するアクセサリーや飾りの付いた水着の着用は避ける。
これは釣りに使われるルアーと同じく、鮫を誘き寄せてしまう効果がある。 - 色の明暗がある水着やサーフボードを利用する。
黒と白の縞模様など、なるべく明るい色の入ったものが望ましい。
鮫は明暗が分かるので、アザラシなどと勘違いされることを避けることができるとされている。 - 海中での排尿・排便を避け、怪我や月経による出血がある場合は泳がない。
鮫は嗅覚がとても優れているので、臭いに寄って来る可能性がある。
【応急処置】
①止血処理を行いショック状態を防ぐ
②早急に医療施設へ
次の記事では魚類以外の危険な海洋生物を紹介していきます!
奄美群島の固有種!ホシレンコさん
和名 | ホシレンコ |
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学名 | Amamiichthys matsubarai |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - アマミヒチス属 |
分布 | 【固有種】奄美諸島近海 |
生息環境 | 沖合の水深50~200mの低層に生息 |
体長 | 最大60cm |
その他 | 歯は円錐歯のみであり、体色は薄い桃色で、体側には青色の円斑が散在する。背鰭前方の数棘は糸状に伸びる。側線上方の背鰭棘条部中央下横列鱗数は5.5~6.5枚で側線鱗数は60~61枚であることなどが特徴。甲殻類、多毛類、軟体動物などを食べるものと思われる。 |
和名の由来は
体側には青色の円斑が散在していて「星のように見える斑紋模様があるレンコダイ」ということでホシレンコとなったそうです。
レンコダイはキダイの別名で、黄色いヒレを持つ特徴がホシレンコと似ているため、名前の中にレンコダイの「レンコ」が含まれているようです。
レンコダイの「レンコ」は、延縄漁で連なって漁獲される様子から連子(レンコ)と呼ばれているそうです。
ちなみに元々の学名はセナガキダイ属のCheimerius matsubaraiでしたが、2015年にタイ科の中にAmamiichthys Tanaka and Iwatsuki, 2015を新属として設立され、Amamiichthys matsubaraiに変更されました。
なお、「matsubarai」は魚類学者である松原喜代松さんの名前からきているようです。
アマミヒチス属は今のところホシレンコさんのみ所属しています。
絶滅危急種です
生息地が奄美群島近海のみであるということが原因の一つです。
奄美大島の10か所未満の場所で成魚の数が減少し続けていると思われますが、漁業による生息数の大幅な減少の兆候はないようです。
生息する水深が深めなのが減少の速度を緩めてくれているのではないかと思われています。現時点で種固有の保護対策は特にされていないようです。
キビレアカレンコと一緒に釣れるようです。
縁起がいい魚
ホシレンコさんもタイの仲間で、奄美では体側の星模様が現れることから星の模様が表れる事から祝いの席には欠かせない高級魚でもあります。
希少なので市場に出回ることも少ないようです。
皮に甘味があるので、皮を生かした調理があっているようです。
英語名はHoshirenko
奄美群島近海にしか生息しておらず、日本の学者さんが発見したということもあり、英語でもHoshirenkoとそのまま呼ばれます。
一応分類上付けられた英語名もあり、Japanese blue-spotted seabream(日本の青い斑点のあるタイの意味)と呼ばれます。
中国語名は松原冬鲷
松原冬鲷(sōng yuán dōng diāo)と読みます。松原は発見した学者さんの苗字ですね。冬鲷は調べてみたところ、キダイの意味のようです。
食べると尻から油が出る?アブラボウズさん
和名 | アブラボウズ |
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学名 | Erilepis zonifer |
分類 | スズキ目 - ギンダラ科 - アブラボウズ属 |
分布 | 北太平洋:日本とベーリング海から米国カリフォルニア州モントレーベイまで |
生息環境 | 幼魚は表層に漂っている流れ藻などについて生活しているが、成長とともに深場に移動し、成魚は水深200~400m程の岩場などに生息。しかし、水深680m程のところでも見られるほか、伊豆大島では水深約1000m程の深さにも生息していると言われており、垂直方向の生息域はかなり広い。 |
体長 | 最大体長183cm、最大体重91kg |
その他 | 肉食性で、群れで生活し、魚類や甲殻類、軟体動物などを食べるアブラボウズは深海延縄や底引き網などで獲られ、食用に利用されている。旬は冬期と言われているが、名前は、深海性のため脂肪分が多いことから付けられていて、多量に食べると脂分を消化しきれず、下痢や腹痛などを起こすこともあるので注意が必要。 |
和名の由来は?
漢字で書くと「油坊主」「脂坊主」。 字のごとく多くの油(脂)を含んでいることが由来です。
深海魚であるアブラボウズさんは深海の水圧に体が押しつぶされないように、浮き袋を持持っていません。その代わりに、体内にワックス(多量の油分)を蓄えて水圧から耐えています。
日本ではいろんな場所で釣れるお魚で、いろいろな地方名で呼ばれます。その中でも有名なのが「オシツケ」という名前です。
この名前の由来は、昔アブラボウズさんの料理を毒見する毒見役達が料理をお互いに押し付けあった様に起源があるとされています。面白いですね。
ちなみに、ワックスは垂直移動の激しい魚に多いといわれているそうです。
若魚は体色は暗い灰色ベースで体表に白い斑点を持っていますが、成熟すると斑点は消えて、濃い灰色の魚体になります。
静岡の沼津港深海水族館で生きているアブラボウズさんをみました。
体脂肪率約40%の超メタボ
筋肉の脂質含量が約40〜50%(腹部では50%近く)にもなるのですが、その脂肪はトリグリセリドと呼ばれる脂質で、いわゆる中性脂肪です。
トリグリセリドを構成する脂肪酸は、高度不飽和脂肪酸が多い一般の魚類とは異なり、大部分がオレイン酸で植物油に近く、栄養価も高く毒性はないと言われています。
この油自体は有毒ではありませんが、この脂質を分解できない人は脂を消化できず、お腹を壊して下痢になってしまいますので、コレステロール値や中性脂肪が心配な方は、摂取を控えたほうが良さそうです。
なんと厚生労働省のページには「アブラボウズは肉は美味であるが、食べると肛門から油が滲み出るといわれている。」とあります。
食べすぎると消化不良を起こしたりするので、食べられる量は一食につき刺身の場合は60g(刺身は一枚でおおよそ10gから20g程度なので3切れ程度)、加熱調理されているもので120gまでが良いとされています。
ただし肝臓は食べないこと!良識的な範囲で食べるかぎり安全な魚とされています。
クエには及ばないが高級魚
クエはには及ばないものの、アブラボウズさんも高級魚として知られています。超高級魚とされるクエに外観が似ていることから、偽装事件もあったようです。
クエの好まれる理由は淡白で味わい深い白身にあり、一方、アブラボウズは脂の乗った甘みのある白身にあります。似てるのは見た目だけで、味は違います(笑)
大型魚なので、水揚げ後肝臓などを取り除いた後、2・3日寝かせてからが食べ頃なんだそうです。 調理法は一般的な白身魚と同様に煮付け、焼物、揚げ物、刺身などがいいようです。
食べ方については、こちらに詳しく載ってますのでどうぞ。
釣り方は?
太平洋側なら日本の至る所で釣れるようです。
釣る地域によっても仕掛けは変わってくると思いますが、基本釣法は底たたきという方法だそうです。
英語名はSkilfish
Skilfishはこの単語一言でアブラボウズの意味になります。
中国語名は白斑裸盖鱼
白斑裸盖鱼(bái bān luǒ gài yú)と読みます。白斑は白い版のある、裸盖鱼は銀鱈の意味です。ちなみに中国では銀鱈のことはスーパーなどでは裸盖鱼とは呼ばず、银鳕鱼(yín xuě yú)と呼んでいます。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Erilepis zonifer
味を感じながら6足歩行する!ホウボウさん
和名 | ホウボウ |
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学名 | Chelidonichthys spinosus |
分類 | スズキ目 - ホウボウ科 - ホウボウ属 |
分布 | 北海道以南、南日本、八丈島;朝鮮半島、中国 |
生息環境 | 水深25〜600mの泥底、砂泥底、貝殻まじりの砂泥底に生息。本種は20m以深に多く、伊豆では冬季に多く観察される。吻に突起がなく、体の下半部は白色。背鰭、尾鰭に赤色斑。幼魚は黒く、5cm程で胸びれの模様が出てくる。 |
体長 | 最大40cm、最大体重950g |
その他 | ホウボウ科の魚は胸鰭の下部3軟条が遊離し、指状の動きをして砂地を歩くように移動する。その先端には味蕾と呼ばれる感覚器があり、これで砂中の餌を探す。肉食性でエビ類、カニ類、シャコ類、底生性の小魚などを捕食する。胸びれに種独特の模様をもち、近づくとこれを広げ、威嚇するので見分けやすい。繁殖期は春で、プランクトンのような浮遊する卵を生む。孵化した幼魚も浮遊しながら生活するが次第に海底で生活するようになる。 |
和名の由来は
ホウボウは漢字で書くと「魴鮄」「方帽」「竹麦魚」と書きます。
由来にはいくつかの説があるので、まとめてみました。
- 胸鰭の一部が足のように変化した軟条3対で、砂泥底を這うように移動する姿から、「這ふ(ハフ)這ふ(ハフ)」が転じた説
- 地を這って方々(ホウボウ)に歩き回るからという説
- 丈夫な浮き袋の発音筋を震わせて出す音が、「ホオブオ」と聞えるから、またはほうぼうに響き渡るほどだからという説
- 頭部が角ばっていて、「方頭魚(カナガシラ)」を髣髴させることから、「魴鮄」と書いて読ませたとする説
また、漢字表記「竹麦魚」についてですが、「竹麦」は漢語にも見当たらないので、当て字だと考えられています。「竹」は吹き鳴らす笛、または胸鰭を水平方向に広げる様を「竹蜻蛉(竹とんぼ)」に見立てたかと考えられます。「麦」は、体の暗赤色か、海底に根を張る意か、季節に由来するという説があります。
お食い初めのお魚でもあります
祝い魚として昔から赤い色のお魚は欠かせないものとなっています。
ホウボウさんな水深600mぐらいまでの内湾の砂泥底に生息していますが、赤い光が水深が深い場所には届かず、赤が保護色になるので、鮮やかな赤い体色をしています。
ホウボウは、頭が固く、浮き袋を震わせて音を出すので、「頭の骨が固くなるように」とか、「夜泣きをしないように」との願いを込めて、昔から赤ん坊のお食い初めや箸初めに用いられてきました。ヒレのトゲが鋭いので、喉に骨やトゲが刺さらないように、ともいわれています。
味を感じる鰭がある!
お魚は口はもちろんのこと、それ以外でも味を感じる事が出来ます。味を感じる味蕾(味を感じる感覚器官)は、口腔、鰓腔、食道、口唇、体表、鰭など様々な部位に分布しています。
ホウボウ科のお魚の特徴は足のように変化した胸びれの軟条3対(胸鰭遊離軟条)に味蕾と呼ばれる呼ばれる味を感知する器官があります。
この味蕾のついた軟条3対は足のように地を這って歩く、砂の中に隠れた餌を探し出すという働きがあります。
お魚の味覚について
淡水に棲むコイはショ糖(甘味)、塩(塩味)、キニーネ(苦味)、酢酸(酸味)によく反応します。また、人間の唾液、ミルク、ミミズやサナギの抽出物にもよく反応します。海水魚については塩味、苦味、甘味にたいして反応が弱く、アミノ酸と核酸関連物質によく反応することがわかっています。
とても綺麗な色の胸鰭の役割
ホウボウの胸鰭はとても鮮やかな青緑色で、青の縁取りと斑点に彩られています。ダイビングの際にみたことがありますが、本当に綺麗な色をしています。
普段は畳んでいる胸鰭ですが、この胸鰭を広げ水中をグライダーのように飛ぶように泳ぎます。
これは外敵に襲われそうになると、胸鰭を大きく広げ自分を大きく見せようとする意味もありますが、鮮やかな色を見せるフラッシングという行動で、相手を驚かせているのです。
ルアーで釣れます
船釣りや鯛ラバという仕掛けで釣ることができるようです。ホウボウさんは砂泥底を這うようにして生活しているので、海底を小突くようにするといいそうです。
お味は絶品
お刺身やお寿司、煮物が向いているそうで、生食にする場合は産卵前の秋から春にかけてとても脂がのっていて味がいいそうです。是非食べてみたいですね。
英語名はSpiny red gurnard
Spinyは棘(針)のある、redは赤い、gurnardはホウボウという意味になります。
棘らしい棘は特にないのですが、おそらく足のように発達した胸鰭が棘っぽいとか、頭部や吻の部分にある棘状の突起などが、トゲトゲした感じを印象付けているのかもしれません。
中国語名は小银绿鳍鱼
小银绿鳍鱼(xiǎo yín lǜ qí yú)と読みます。小さいシルバーグリーンの鰭がある魚の意味です。特徴的な胸びれの模様から名付けられているようです。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Chelidonichthys spinosus
【その2 完結】上海で最大の水族館、上海海昌海洋公園に行ってきた!
その1はこちらからどうぞ!
さて、気になる園内は?
入園後アトラクションエリアを通り抜けたら、南極ペンギン館です。
ここでは皇帝ペンギンなどペンギンさんたちがお出迎えです。
身長はドラえもんぐらい(129.3cm)でした。
ちなみに、ペンギンを見ながらご飯を食べられるレストランがあったり、水槽の下からもペンギンが見れたりします。
南極ペンギン館の他には、火山サメ館、海獣探秘館、氷山北極館、海底世界館、サンゴクラゲ館に分かれています。
南極館と北極館には南極点と北極点を模したオブジェがあり、インスタではあんまり映えませんが、行った気分の写真が撮れます。
海獣探秘館のアザラシ
ゴマアザラシのこの子に首ったけになってしまいました。しゃっくりをしているようにも見えるけど、お腹ポンポンする姿は食後のわたしのようで、とても親近感が持てます。
海底世界館のトンネル
ここで見た魚で覚えているのは、マダラエイとアオウミガメ、コガネシマアジさんの幼魚の群れや体験ダイビングの皆さんでした。
他にも大きな水槽が
美ら海水族館ほどではないですが、大きな水槽展示がいろいろあります。
なぜか一つだけ淡水魚の水槽があり、アロワナなどを見ながらご飯を頂けます。(写真一番右が淡水魚の水槽レストラン。)
お金にものを言わすといろいろできます
先程の体験ダイビングもそうですが、お金にものを言わすと触れ合うことができます。
イルカは大人と子ども1人づつで299元、大人2人子ども1人で399元。
ベルーガはいくらだったか忘れました…。
まぁ、払ったお金がこの子たちの飼育などに使われるのだと思えば、全然OKですね。
(ちなみに上海海昌海洋公園は自閉症の子どもたちの支援活動もやっているそうです)
園内のご飯は?
あんまりお腹が減ってなかったので、ホットドッグのセットにしました。
お味はというと…食べれないことはないけど、ソーセージが中国風味(笑)
ペンギンレストラン、淡水魚レストランなどもありますが、安心安定のバーガーキングと上海には何軒かあるPizza Marzanoが入っていますので、中華風味が不安な場合はそバーキンとピザ屋に行くことをお勧めします!
最後に行き方!
行き方を書き忘れてました!
地下鉄16号線 临港大道站が最寄駅のようですが、駅からとても歩ける距離ではありません。駅から降りたらタクシーか快车をアプリで呼んで行くことをお勧めします。
タクシーよりも快车の方が早く来る傾向にありました。
また、帰りは客引きの白タクが多いので、アプリで快车を呼んだ方が安全です。