長年学名がなかった!キビレアカレンコさん
和名 | キビレアカレンコ |
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学名 | Dentex abei |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - タイ科 - キダイ属 |
分布 | 奄美諸島以南の琉球列島、小笠原諸島。フィリピン。 |
生息環境 | 水深50~150mの島棚、岩礁域に生息。 |
体長 | 最大30.7 cm |
その他 | 歯は円錐歯のみであり、体色は黄色っぽい。鰭はその名の通り黄色く、特に背鰭と臀鰭で濃い。側線上方の背鰭棘条部中央下横列鱗数は4.5枚で側線鱗数は48~50枚。甲殻類、多毛類、軟体動物などを食べるものと思われる。 |
和名の由来は
学名が付いてないアカレンコと呼ばれる小笠原周辺で取れる魚と比べ、鰭が黄色いことが由来か?と考えられます。
アカレンコは、もしかするとキビレアカレンコと同じ種の可能性が高いと言われていますが、今のところ不明です。
長い間、Dentex sp.とされ学名がなかったのですが(「sp.」は、種小名が未決定または不明の場合の表記法)、魚類学者3名の連名で新種として記載され、2007年3月に新種Dentex abeiとして論文に記載されました。種小名のabeiは、キビレアカレンコのことを認識していた故阿部宗明博士にちなんで付けられています。
琉球列島周辺で獲れます
奄美諸島以南の琉球列島周辺に分布し、主に一本釣りで漁獲されます。
沖縄で「タイ」というとキビレアカレンコかタイワンダイであることが多いようです。
また、沖縄でもあまり使わない方言のようですが、フカヤーマジクまたはタイグヮーという呼び名があるそうです。
キダイに似ています
キビレアカレンコは下記の特徴でキダイと区別できます。
- 背鰭軟条部の鰭膜が濃い黄色
- 本州、四国、九州では獲れない
お味はとても美味しいみたいです
ぼうずコンニャクさんの食味レビューによると、5つ星の非常に美味の評価がついています。塩焼き、皮霜造り、酢じめ、鍋、、酒蒸し、煮つけ、天ぷらで美味しくいただけるようです。外道として釣れるようですので、釣れたら食べてみたいですね。
英語名はYellowfin seabream
Yellowfinは黄色い鰭のseabreamはタイ科の海水魚の意味になります。
日本語でもキビレとなっていて、やはり黄色い鰭が特徴なんですね。
中国語名は阿部牙鲷
阿部牙鲷(ā bù yá diāo)と読みます。阿部は阿部さん、牙鲷はキダイ属のお魚です。
中国語では学名をそのまま中国語訳された呼び名になっているようです。