Marine Life Log

海で見た魚をイラストで綴る、海の生き物ログ

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めっちゃビビりな性格のイナズマヤッコさん

イナズマヤッコ

和名 イナズマヤッコ
学名 Pomacanthus navarchus
分類 スズキ目 - キンチャクダイ科 - サザナミヤッコ属 - イナズマヤッコ
分布 インド太平洋:インドネシアからパプアニューギニア、北はフィリピン、南はローリーショールズ、南はグレートバリアリーフミクロネシアパラオとヤップを含みます。
生息環境 水深40m以浅のサンゴ礁域、岩礁域に生息。食性は雑食で甲殻類や藻類などを捕食。
体長 最大28cm
その他 日本には分布せず、そのほかの西部太平洋海域でも個体数は多くない。観賞魚として人気。

和名の由来は

細く入る明るい青のラインが稲妻を想像させるのでしょうか?ちゃんとした由来はわかりませんでしたので、あくまでも想像です。由来が稲妻だとすると、カタカナ表記はイナヅマとなるはずですが、図鑑などではイナズマという表記になっています。

日本では発見されていないのに、和名がついているのは観賞魚として外国から輸入してくるときに、輸入業者さんが名付けたのではないかとも考えられています。

幼魚時代はこんな模様

成魚と模様が違う理由は諸説ありますが、成魚は縄張り意識が強いため同種を追い払おうとするので、幼魚は別種のふりをして、追い払われないようにするためと言われています。

サザナミヤッコ属のお魚さんたちは、幼魚時代黒いボディーに青と白の模様が特徴ですが、お魚さんによってその模様が違ってきます。

イナズマヤッコさんの模様はきれいな横縞!(お魚さんは頭を上にした状態で、縦縞・横縞を表現します)

他のサザナミヤッコ属のお魚さんたちと模様比べしてみるのも楽しいです。

成魚柄への模様変わりはかなり早い時期で始まるため、完全な幼魚柄のイナズマヤッコをショップで見掛ける事はあまりないようです。 

性格はめちゃビビり

とにかくビビりのイナズマヤッコさんは、警戒心が強く写真に収めるのが困難なお魚さんです。飼育の際も、他の小さい魚や人の気配にビビりまくり。神経質な面もあります。

飼育方法は?

珊瑚をよく突くので珊瑚水槽での飼育には向いていないようです。とてもビビりですが、落ち着いた環境に慣れれば、優しい性格なので混泳も可能です。

導入時は単独で飼育する事がオススメで、落ち着いてきたら小型か、大人しいヤッコや他の小型種となら混泳可能です。

英語名はBluegirdled angelfish

Blueは青の、girdledは帯状に囲む・取り巻く、はヤッコ(キンチャクダイ科の魚)となります。

中国語名は马鞍刺盖鱼

马鞍刺盖鱼(mǎ ān cì gài yú)と読みます。马鞍は馬の鞍、刺盖鱼はサザナミヤッコ属の魚という意味になります。

蓝肩剑盖鱼(lán jiān jiàn gài yú)とも呼ばれ、意味は肩が青いサザナミヤッコ属の魚になります。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!

Common Names List - Pomacanthus navarchus

令和で最初に和名がついた!タツカマス(ブラックフィンバラクーダ)さん

タツカマス

和名 タツカマス
学名 Sphyraena qenie
分類 スズキ目 - Sphyraenoidei - カマス科 - カマス
分布 インド・太平洋の熱帯域。
生息環境 潮当たりの良いサンゴ礁域に生息する。
体長 一般80cm、最大170cm、最大重量7.1kg
その他 体長1m以上になる大型種。沖縄では漁獲される地域もあるが、シガテラ毒をもつこともあるので、要注意。肉食で小魚や甲殻類などを捕食する。

和名の由来は

琉球列島ではタツカマスとされる魚がいることで知られていましたが、2019年5月の論文で種子島奄美大島沖において正式に記録が報告されたため標準和名がつけられました。

国内では種子島から与那国島にかけての琉球列島と笠沙町から記録されています。普通は全長1メートルほどですが、2メートル近くに成長した個体も報告されています。

漢字で書くと龍魳。和名は最近ついたので、ブラックフィンバラクーダのほうがピンとくる方も多いと思います。

ちなみに、カマスの語源は「叺(かます)」に似て口が大きいという意味なんだそうです。叺とは、長方形の藁蓆(わらむしろ)を二つ折りにして袋状にしたもので、昭和30年代くらいまでは水産の世界でも盛んに使われたそうです。

オオカマスとそっくり

そっくりさんにオオカマスさんがいます。

オオカマスタツカマスの違いは、尾鰭の形と色!

オオカマスさんは尾鰭が鋭角なVの字で、タツカマスさんは尾鰭の後端中央に突起があるのと、広めのVの字なことから見分けることができます。

また、体表の模様と尾の色が明確に黒い事で区別が付きます。

シガテラ毒の報告あり

シガテラ毒の報告があるので、料理をして食べる事や販売することが禁止されています。 毒は生来のものではなく、日々食べるエサから獲得して体内に貯め込んでいます。 毒を持つエサが生息する海域に生息しているものは食べられません。

ダイビングでは人気者

群れで行動するタツカマスさんはダイビングの観察対象として人気です。

竜巻のように渦を巻くのでバラクーダトルネードと呼ばれ、近づいてもあまり逃げず、渦の中に入ったり、大きな渦巻きを外から見るのは憧れです。

英語ではBlackfin barracuda

Blackfinは黒い鰭、barracudaカマスの意味になります。黒い鰭が特徴なので、このように呼ばれているのだと思います。

中国語では暗鳍金梭鱼

暗鳍金梭鱼(àn qí jīn suō yú)と読みます。暗鳍は暗い色の鰭、金梭鱼はカマスの意味になります。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!

Common Names List - Sphyraena qenie

神出鬼没の銀色ボディー!タチウオさん

タチウオ

和名 タチウオ
学名 Trichiurus lepturus
分類 スズキ目 - サバ亜目 - タチウオ科 - Trichiurinae - タチウオ属
分布 世界中の熱帯・温帯域
生息環境 沿岸部の表層~水深400m前後の海底に群れて生活している。場合によっては汽水域に入ってくることもある。
体長 体長は150cmから最大で234cm。寿命は5~7年程でメスの方が大型になる。
その他 潮流が穏やかな場所では頭を海面に向けて立ち泳ぎすることがある。世界中に分布しているタチウオは一種とされているが、Trichiurus japonicusと分ける説もあり、異論も多く今後の研究が待たれている。

和名の由来は

銀色で平たく細い体型から「太刀魚」、または水面の獲物を狙って垂直に泳ぐ習性があるので「立魚」というのが由来とされています。

かつてはマニキュアのラメに

背ビレが尾までつながっており、胸ビレはあまり発達せず、尾ヒレや腹ビレは退化してしまっています。体表に鱗がなく、銀粉(グアニン色素)に覆われています。この色素は、かつて模造真珠やマニキュアのラメに使用されていました。生きている時はやや青みがかった光沢ですが、死ぬと灰色がかった銀色になります。

神出鬼没の幽霊魚

成魚と幼魚とは逆の行動パターンを持ち、成魚は夜間は深所にいて日中は上方に移動し、特に朝夕は水面近くまで群れて食事をしています。一方、幼魚は日中は泥底の上の100mほどの場所で群れ、夜になると上方へ移動していきます。

また、生息している範囲や生息している水深が広く、食に貪欲で「フィッシュイーター」とも呼ばれ、餌を追い求めているため、釣り人には神出鬼没の幽霊魚と呼ばれています。

立ち泳ぎの理由は

キラキラ銀色のタチウオさんが立ち泳ぎをする理由は、中層以下で餌の小魚を下から狙っているためです。

上からの光を反射しないように立ち泳ぎでバレないように身を潜め、鋭い歯で下から襲いかかり獲物を弱らせます。

展示している水族館

タチウオを展示している水族館はあまり多くないですが、現時点では5つの水族館が展示をしているようです。展示をしている水族館は下記のリンクからご覧ください。

釣るのはタイミングが難しい

神出鬼没で、獰猛なわりにエサを食うのがヘタなので、タイミングが難しいお魚です。堤防でも沖釣りでも釣れるようです。

仕掛けはこちらをご覧ください。

新鮮なものはお刺身で

新鮮なものは刺身で食べられます。銀皮造りにするといいそうです。

淡泊な味わいで、いろいろな料理に利用できます。中国では主にぶつ切りにして、フライでいただきます。

また、釣り人はタチウオの体高を指の本数で表し、「指3本」は、体の幅が3つの指の幅ということになります。3本の場合は三枚に卸せないので、ぶつ切りにして唐揚げなどにします。5本以上で三枚に卸すことができ、刺身などにされ、本の高さを持つものは、釣り人の間ではドラゴンと呼ばれるそうです。

食味レビューにつきましては、こちらをご覧ください。

英語名はLargehead hairtail

Largeheadは大きな頭、Hairtailは直訳だと「毛のある尾」ですが、タチウオの意味になります。

中国語名は带鱼

带鱼(dài yú)と読みます。「帯」の意味は、帯やベルトという意味で、直訳するとベルトの魚となります。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!

Common Names List - Trichiurus lepturus

金魚とは縁もゆかりもない!キンギョハナダイさん

キンギョハナダイ

和名 キンギョハナダイ
学名 Pseudanthias squamipinnis
分類 スズキ目 - スズキ亜目 - ハタ科 - ハナダイ亜科 - ナガハナダイ属
分布 南日本の太平洋岸、伊豆・小笠原諸島、福岡県、琉球列島;インド・太平洋
生息環境 岩礁域、サンゴ礁域の沿岸浅所に生息。ハナダイ亜科の中では分布域が広く、数も多い。
体長 オス/性別なしは最大15cm、メスは7cm
その他 メスの体色はどの地域でも同じだが、雄の体色には地域的変異があり、アジア、紅海、モルジブ、南太平洋で色彩が少しずつ違う。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

和名の由来は

漢字で書くと金魚花鯛。色や見た目が金魚のに似ていることがキンギョハナダイの由来です。金魚はコイ科の淡水魚なので、実際は縁もゆかりもありません😓

性転換で有名な魚の一つ

キンギョハナダイはメスからオスへと性転換する事で有名な魚の一つ。オスとメスで見た目が異なり、このブログのイラストはオスになります。オスは胸ビレにピンク色の班があるのと、背鰭の第3棘が糸状に伸びるので、簡単に見分けが付きます。

小柄で金魚みたいなオレンジ色をしているのがメスです。

メスの体色はどの地域でも同じ色をしていますが、雄の体色には地域的変異があり、アジア、紅海、モルジブ、南太平洋で色彩が少しずつ違うのだそうです。

生まれてから1年ほどでメスの成体になり、群れの中で比較的大きい個体がオスになります。多数のメスとハーレムを形成します。クマノミと同じように、すべての個体が雄になるのではなく、オスが1匹いなくなると1番大きなメスがオスに性転換します。

「生活岩」の周りで生活

キンギョハナダイは特定の岩の周辺で生活し、遠くに離れることはありません。また、生活の拠点になっている岩は「生活岩」と呼ばれます。

日中は生活岩の周りの潮通しの良い場所で群れを作り、流れてくるプランクトンなどを捕食しています。夜は岩の隙間や穴に入って寝るそうです。

産卵は春から秋

春から秋の暖かい時期が産卵の期間になります。夕方頃からオスはメスに向かってU字型に泳いだりジグザグに泳いで、婚姻色に体色を変え、ヒレ全開で男らしさをアピールしてメスを誘い出します。(ちなみに、ヒレ全開にする行動を「フラッシング」といいます。)

誘われたメスとオスは、水面に向かって上昇し、メスの周りをオスが巻き付くような姿勢で放精放卵を行います。

ハナダイの仲間としては丈夫で飼育しやすい

ハナダイといえば飼育が難しく思われがちですが、ポイントを押さえれば比較的簡単なんだそうです。サンゴ水槽で問題なく飼育できるので、クマノミと一緒に泳いでいたら綺麗でしょうね。

飼育法についてはこちらが詳しいので、ご参照ください。

展示している水族館

キンギョハナダイは北は小樽水族館、南は沖縄の美ら海水族館と日本全国いろいろな水族館で展示されています。展示されている水族館の一覧は下記のJAZAのページで御覧ください。

英語名はSea goldie

Seaは海の、Goldieは金色のという意味で、直訳は「金色の海の魚」。日本語の別名が海金魚なので、由来は同じに思えます。

中国語名は丝鳍拟花鮨

「丝鳍拟花鮨(sī qí nǐ huā yì)」と読みます。「丝鳍」は細長いヒレ、「拟花鮨」はナガハナダイ属のお魚の意味になります。

その他、英語や日本語と同じで色が金魚のようなので、「金」の文字を付けて「金拟花鮨(jīn nǐ huā yì)」や、細長いヒレがツバメの尾っぽのようなので、「燕尾鲈(yàn wěi lú)」とも呼ばれます。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!

Common Names List - Pseudanthias squamipinnis

ベラ科最大の魚!メガネモチノウオさん

メガネモチノウオ

和名 メガネモチノウオ
学名 Cheilinus undulatus
分類 スズキ目 - ベラ亜目 - ベラ科 - モチノウオ属
分布 和歌山県琉球列島;インド・太平洋
生息環境 岩礁域、サンゴ礁域に生息。
体長 1m程度。最大229cm、191kg。
その他 寿命は20年ほど、32年生きた記録もある。老成魚では頭部がコブ状に突き出し、その形がフランス軍隊の古い帽子を思わせるので、ナポレオンフィッシュとも呼ばれる。幼魚は内湾の珊瑚の周りや藻場に見られる。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

和名の由来は

漢字で書くと眼鏡持之魚。目の後ろに黒く伸びる縞がメガネのつるのように見えることから、メガネをかけているようなモチノウオ属の魚というのが由来です。

ちなみに学名のCheilinusは ギリシャ語のCheilo=唇が由来です。たしかに唇は特徴的ですね。

ベラ科最大!

ベラ科で最大になるお魚です。ベラ科の魚によく見られる性転換する習性があり、生まれたときはみんな雌。普段は単独行動ですが、繁殖期は数匹の群れを作り、その際に縄張りの中にいる最も大きい個体が雄に性転換します。

幼魚や雌は淡い青色や黄白色の地色に暗青色などの模様があり、雄では黄褐色から暗い緑色の体色になります。また老成魚はコブが突き出してきます

卵生で6~9月頃に繁殖期を迎え、 一度に数万~数十万個の卵を産卵し、数日で孵化します。5~7年で成熟し、寿命は20年ほど。30年以上生きた個体も確認されています。

ベラ科ですが夜はキュウセンなどのように砂の中には潜らず、岩陰などで休んでいます。

喉の奥に丈夫な歯がある

肉食性で甲殻類イカ・タコの類、魚類などを吸い込むようにして食べ、カニの甲羅も砕く丈夫な歯が喉の奥にあります

 

絶滅危惧種に指定されています

珊瑚礁の減少と乱獲により、ここ30年で個体数が半減しています。

味はとても美味しいようで、広東料理では高級魚として扱われ、食べると寿命が延びると言われているため、台湾や東南アジア諸国で乱獲、密漁が頻発し、その生息数は激減してしまいました。

現在では中国の広州でこの種を販売するには、保護目的で国の許可が必要になっています。その他の国でも保護のために色々な方策が執られています。
IUCN Red List of Threatened Species

近年人工的な繁殖に成功し、生息数の回復に大きな期待が寄せられています。

水族館やダイバーに人気

大きさが1m以上にもなる大型の魚で、普段は単独行動しているということもあり、見かけるととても嬉しい部類のお魚です。

野生では、少し気の強い一面もありますが、飼育されている個体は性格が穏やかで人懐っこい性格をしているものが多く、北は北海道、南は沖縄まで様々な水族館で展示されている人気のお魚です。

展示されている水族館は下記のリンクのページの「詳しく見る」から調べられます。
動物を探す | 動物園と水族館

飼育するには大きい水槽がないと辛い

流通が多くないので、海水魚を売っているショップでも入手は困難だと思います。もし入手できたとしても大きな水槽がないと辛いでしょう。

成長は遅いですが、大きくなる種なので、成長に合わせて最低でも将来的には180cm×90cm×60cmの水槽を用意したほうがいいようです。

鱗でカツオを釣る

2m級の個体にもなると鱗が10cmほどの大きなものになり、沖縄ではカツオの1本釣りに使う手作り疑似餌の材料となるようです。海の中で鱗がキラキラ光り、小魚が泳いでいるように見えるようです。

美味しいらしいです

高級魚かつ絶滅危惧種ということもあり、市場に出回ることは少ないようです。

たまに釣れるようですが、大きな個体はシガテラ毒があるので、釣れたとしても食べられません。市場で最も高値が付くのが30kgまでの大きさのようです。

鱗が固く骨が太いので、素人が捌くのはとても大変です。熱を通すとゼラチン質になり、適度に締まりがあり、身は甘いそうです。

食味レビューにつきましては、こちらをご参照ください。

英語名はHumphead wrasse

Humphead=コブのある頭、wrasse=ベラ科の魚という意味になります。Napoleon wrasseやNaporeon fishとも呼ばれます。ダイバーの間ではナポレオンフィッシュと呼ばれることが多い気がします。

中国語名は波纹唇鱼

波纹唇鱼(bō wén chún yú)と読みます。波纹=波模様の、唇鱼=本来はコイ科の魚の一種の名称ですが、この場合は唇に特徴がある魚という意味でしょう。

学名も唇が由来のようですので、そこから唇鱼とされたのかもしれません。

また、ナポレオンを意味する拿破仑(ná pò lún)とも呼ばれます。

ちなみに台湾では曲紋唇魚(qū wén chún yú)、香港では蘇眉(sou1 mei4 )と呼ばれています。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Cheilinus undulatus

真冬のアイドル!ダンゴウオさん

ダンゴウオ

和名 ダンゴウオ
学名 Eumicrotremus awae
分類 スズキ目 - ダンゴウオ科 - イボダンゴウオ
分布 青森県以南、南日本;中国煙台
生息環境 水深20m以浅に生息。体色はほとんどが赤系、稀に緑色。左右の腹鰭がくっついて1個の吸盤となり、これで岩などに吸着する。親は石などに、幼魚は海藻などについていることが多い。
体長

最大4cm

その他 伊豆では冬の寒い時期に見られ、お腹の大きい個体もいる。産卵期は、伊豆半島では冬の終わりから初春と推定されている。1cmに満たない幼魚の頭には白い輪があり、ダイバーの間では「天使の輪」と呼ばれている。
※Lee et al. (2017) は,本種をダンゴウオ属(Lethotremus)からイボダンゴ属(Eumicrotremus)に移し、日本海に生息するのは新種サクラダンゴウオEumicrotremus uenoと名付けられました。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

和名の由来は

体がまるいことに由来しています。

ちなみに、学名のawae というのは千葉の安房に由来しているそうです。

幼魚には「天使の輪」がある!

1cmに満たない幼魚の頭には白い輪があり、ダイバーの間では「天使の輪」と呼ばれています。

体長は最大4cmですが、一般的には1〜2cmほどの小さいお魚です。幼魚は1cmにも満たない大きさです。

腹鰭が変化して吸盤になっており、海藻などにくっついて、あまりその場を動きません。

体色は変異が多く、 濃茶色、赤色、緑色、白色など多色に富みます。 ダンゴウオがくっついている周りの環境や食べ物で色が変わると考えられています。

お団子ちゃんが見られるエリア

小さくて愛くるしいお団子さんですが、北陸から九州まで色々なエリアで見られます。

こちらにダンゴウオのおすすめエリアとショップなど詳しくまとめられていますので、ご参考にどうぞ!

潜らなくても水族館で見られるぞ

日本動物園水族館協会(JAZA)の2020年12月時点の情報によりますと、

しながわ水族館寺泊水族博物館で展示されています。

カラフルでカワイイダンゴウオちゃん見てみたいですね。

飼育は難しいらしい

低水温を好む特殊な生態から、飼育がとても難しいお魚です。飼育の難しさから販売されている量も少ないようです。

詳しい飼育法は下記にありますので、ご参考にどうぞ。

英語名はDwarf lumpsucker 

Dwarfは童話などに出てくる小人、lumpはコブ、suckerは吸い付くという意味になります。Lumpsuckerはダンゴウオの仲間の総称です。

中国語名は雀鱼

雀鱼(què yú)とよみます。雀は日本語と同じ意味です。体が小さいので雀に例えられたのでしょうかね。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Lethotremus awae

 

エチゼンクラゲの天敵!ウマヅラハギさん

ウマヅラハギ

和名 ウマヅラハギ
学名 Thamnaconus modestus
分類 フグ目 - カワハギ科 - ウマヅラハギ属
分布 北海道以南、南日本、八丈島琉球列島;朝鮮半島、中国、台湾
生息環境 沿岸からやや気合に生息。200m以浅に見られる。
体長 最大36cm、一般17.5cm
その他 体は灰色で、体側全部に斜行帯、中央と後部に暗色横斑があることが特徴。成魚は小さな群れを作ることが多い。甲殻類を始めとする小型底生生物を食べる。小さなものは大きな群れを作り、クラゲ類をよく食べる。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

和名の由来は

顔が面長で、馬面をしているカワハギということから、ウマヅラハギとなりました。漢字では「馬面剥」と書きます。

雄と雌の見分け方

形と色で、雄と雌を見分けることができます。

形に関しては、横から見た場合、頭の輪郭が雌では直線状、雄は少し膨らみます。色については、雌は雄に比べて体色の青みが強いのが特徴です。

また、成魚には明瞭な斑紋はありませんが、幼魚は不規則な雲形の暗色斑があります。

求愛時は色が変わる!

求愛行動中は雌雄ともに体色が鮮やかな青色になるそうですが、放卵・放精後、急速に不鮮明になってしまうようです。

求愛の繁殖期に見られる体色は婚姻色と呼ばれ、繁殖期に活発に分泌される性ホルモンのはたらきで発現すると考えられていますが、ウマヅラハギのこの場合もそうなのかもしれませんね。

キビレハギとの見分け方

背鰭と臀鰭は青緑色をしていて、よく似ているキビレハギ(名前の通り鰭が黄色い)と区別することができます。また、体色が黄色っぽいのがキビレハギ黒っぽくてたまに雲上の模様があるのがウマヅラハギになります。

その他の見分け方として、眼の上の棘の位置で見分ける方法もあります。

  • 目の上のトゲの前端が瞳の真上だと、キビレハギ
  • 目の上のトゲの前端が瞳の真上よりも後ろだと、ウマヅラハギ

エチゼンクラゲの天敵

エチゼンクラゲは傘の直径が2mもある大型のクラゲとして知られていますが、クラゲの触手で魚が傷ついたり、重みで網が破れるなど、漁師さん達の被害は深刻なんだそうです。

2009年から2010年にかけて福井沿岸のエチゼンクラゲの大発生に伴って、ウマヅラハギも大量に発生したことがありました。

ウマヅラハギは集団でエチゼンクラゲを襲うことが知られていて、石川県のカワハギ漁の漁師がエチゼンクラゲをウマヅラハギ漁の餌として実験して効果が確認されたりしています。

釣り方はコマセでおびき寄せ

関東エリアでは外道扱いされることもあるウマヅラハギですが、西日本では専用の遊漁船も出ているほどの人気ターゲットなんだそうです。

仕掛けについては、こちらをご参照ください。

旬は肝が肥大する秋から春

1年を通して味の大きな差は感じられず、産地により旬に関しては諸説あります。

福岡県では産卵に向けて肝が膨らみ真子を持つ5月~6月が旬とされていますが、この時期に産卵のため比較的沿岸の浅いところに集まり漁獲量が増えるからと考えられます。産卵時期は真子に栄養が行くため、身自体はやや痩せてしまうので、身の旬とは言えないでしょう。

身が美味しいのは夏の終わりから秋にかけてで、晩秋から春にかけては肝が大きくなり、この寒い時期を旬とする考え方もある。

食べ方は刺身、鍋、煮つけ、唐揚げ、塩焼き、干ものなど様々な調理法があります。

詳しくはこちらでどうぞ。

英語名はBlack scraper

Black=黒い、scraper=こすったり削ったりするものと言う意味があり、ザラザラの皮に由来していると考えられます。

中国語名は绿鳍马面鲀

绿鳍马面鲀(lǜ qí mǎ miàn tún)とよみます。绿鳍=緑色の鰭の、马面鲀=ウマヅラハギという意味になります、

台湾では、短角單棘魨(duǎn jiǎo dān jí tún)と呼ばれます。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Thamnaconus modestus

意外と寝姿がカワイイ!カワハギさん

カワハギ

和名 カワハギ
学名 Stephanolepis cirrhifer
分類 フグ目 - カワハギ科 - カワハギ属
分布 北海道以南、伊豆諸島、九州;朝鮮半島、中国、台湾
生息環境 沿岸の100m以浅の砂泥に生息。岩礁域にも現れる普通種。砂地で倒立して砂を吹き飛ばし、砂中の餌を探す。小型甲殻類、ゴカイ類、貝類などを食べる。
体長 最大30cm
その他 体側に暗色の縦斑が多数あることが特徴。雄の背鰭軟条は長く伸びるが、メスは伸びない(イラストは雄)。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

和名の由来は

カワハギは全身が固くてざらざらした皮膚に覆われていて、この皮膚が料理で捌くときに、すぐに剥がせることが名前の由来となっています。漢字では「皮剥」とかきます。

「バクチ」とも呼ばれますが、皮がすぐ剥がれる様子が、博打に負けて身ぐるみ剥がされるさまを連想させるためだ言うことです。

寝姿がカワイイ

地味めな魚なのでダイバー人気は低めですが、特に幼魚の寝姿がカワイイことで知られています。

大人のカワハギは岩の隙間や、穴に入って角を立てて、つっかえ棒にして寝る事が多いようですが、下の写真のようにカワハギ幼魚が海草に吸い付くようにして寝ている姿は、可愛さ満点です。

 
 
 
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斑点が濃くなったりする!

興奮色なんだと思いますが、実際にダイビング中に体色が変わるのを見たことあるのはキツネフエフキです。

カワハギの黒色斑紋は非常に変り易く、個体差というよりは心理状態に関係するものだそうです。斑紋の有無は魚の群内における地位をある程度示していて、色が濃いものほど優位なんだそうです。

また、警戒・威嚇など興奮状態のときにも色が濃くなるので、興奮色でもあるのだと思います。

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1. Aの段階
これは劣位魚subordinateの平常の状態で体色は明るい淡黄禍色を示し,同色の巻雲状のむらがみられるが,黒色斑絞はなく,ときに僅かな黒色斑点を認める程度である。暗色では多少黄色味が減少し灰褐色味を増すが,やはり黒色斑絞は現われない。なお,B,C,Dの状態の魚を棒でおどかすと急速にAとなる。背鰭棘および腹鰭棘は倒れ,尾鰭は開いていない。


2. Bの段階
これは優位魚dominantの平常状態に特徴的な斑絞で“優位魚の表示”とも呼べるものであった。黒色斑紋がはっきり現われ,背鰭棘と腹鰭棘は僅か立ち,尾鰭も多少開いてくる。劣位魚でも観察者が急に接近したり,他の魚の威嚇を受けたとき瞬時この程度の斑紋を呈することもあるが極めて稀であつた。斑紋の濃さは常時多少変動している。


3. Cの段階

優位魚が警戒したとき,あるいは他の魚を威嚇しようとするときに現われる。また網ですくいあげたときは優位魚,劣位魚ともこの段階になった。
黒褐色の斑点は前後につながり長い帯状を呈し同時に頭部の下側から腹部にかけて細かな斑点が散在して出現する。吻の先端部,背鰭基部および鰓蓋の外縁部を隈取る黒色帯は特徴的である。背鰭棘と腹鰭棘は多少立ち,尾鰭は開く。


4. Dの段階

Cがさらに進んだmelanophore拡大の極限と考えられ斗争中に見られる。各斑紋が更に濃くなり,背鰭棘と腹鰭棘は一段と立ち尾鰭を全開する。

出典:日本水産学会 
岡市友利・階久雄・橋本芳郎「カワハギおよびアミメハギの体色変化」J-STAGE
https://www.jstage.jst.go.jp/article/suisan1932/24/6-7/24_6-7_389/_pdf(参照2017-9-25)

クラゲがめっちゃ好き

カワハギ類はクラゲが大好きで、大量発生したクラゲの対処法として有効利用できることがわかっています。カワハギは 1 日当たり体重の 4.1-5.6 倍のエチゼンクラゲを摂餌することで、生きていけるそうです!

ちなみに、エチゼンクラゲは大型のクラゲとして知られています。

釣り人がハマっちゃうほど、釣るのが難しい!

ヒレの形でなんとなくわかりますが、カワハギは泳ぐのは早くないかわりに、ホバリング能力に長けています。

ホバリングしながら、水中で静止して捕食できるため、釣り人が気づかないうちにエサをとられてしまうことがよくあり、餌取り名人の異名を持ちます。

釣り方は投げ釣りと沖釣りがあるようです。

詳しい仕掛けはこちらにありますので、ご参照ください。

なかには、釣ってきたカワハギを飼育する方もいるようです。

旬は身と肝の2回ある

カワハギの旬は身の旬と肝の旬の2回あります。

身が美味しいのは夏の7〜8月、肝が美味しいのは冬の11〜1月とされます。

春から夏にかけて産卵を終え、体力が回復した夏のカワハギは身がしまり歯ごたえが楽しめます。 秋から冬には再び産卵のために栄養を溜め込み、肝臓の肥大とともに肝が美味しくなり冬の旬をむかえます。

食べ方はこちらに詳しく載っています。

英語名はThreadsail filefish

Threadsailはthread=糸状の、sail=帆で、filefishはカワハギの意味になります。fileは「やすり」の意味で、カワハギの皮膚がザラザラしていることに由来しています。

中国語名は丝背细鳞鲀

丝背细鳞鲀(sī bèi xì lín tún)と読みます。丝背=細い背中、细鳞=細かい鱗、鲀=フグという言う意味になります。

台湾では絲背冠鱗單棘魨(sī bèi guān lín dān jí tún)と呼ばれます。また、鹿角魚(lù jiǎo yú)とも呼ばれます。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Stephanolepis cirrhifer

外道だけど、味は美味!カゴカキダイさん

カゴカキダイ

和名 カゴカキダイ
学名 Microcanthus strigatus
分類 スズキ目 - スズキ亜目 - カゴカキダイ科 - カゴカキダイ
分布 南日本、琉球列島;中・西部太平洋の温・熱帯域
生息環境 岩礁域の浅所に生息し、波打ち際にも現れる。普通種。
体長 最大16cm
その他 カゴカキダイ科は、日本では本種1種のみ。以前はチョウチョウウオ科に分類されていたが、稚魚がチョウチョウウオの特徴である、トリクティス期を経ないため外された。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

和名の由来は

後頭部から背ビレ起部にかけて急激に盛り上がる姿が、肩が異常に盛り上がった江戸時代の駕籠かき(籠を担いていたので肩がに盛り上がっている)に似ていることに因んでいるようです。 カゴカキダイ漢字で「駕篭担鯛」や「駕籠担鯛」と書きます。

学者さんによって分類が違う!

日本のお魚を網羅している日本産魚類検索 全種の同定」では、カキダイ科カゴカキダイとされていますが、Fishes of the World 第3版」 では、イスズミ科(Kyphosidae)のカゴカキダイ亜科(Microcanthinae)、カゴカキダイに分類されています。

いつもお世話になっているFishbaseBismalもイスズミ科とされていますが、日本語で調べた中ではカゴカキダイ科が多かったので、このブログではカゴカキダイ科を採用しています。

普通種ですが、過去にチョウチョウウオの仲間だと思われていたこともあり、まだまだ謎が多い魚なのかもしれません。

派手な見た目でダイバーに人気

釣りでは外道とされますが、熱帯魚のような派手な見た目のためダイバーには人気です。温帯域の沿岸部の岩場などに生息していて、国内では本州中部辺りより南で見られます。

人に懐つくし、飼いやすい

水温の変化にも強くあらゆる場面に対応できる魚なので、飼いやすく、とても人に懐くので海水魚飼育入門編のお魚として挙げられます。

慣れてくると手から餌を食べてくれるようになるみたいです。

飼い方はこちらをご参照ください。

磯釣りでは外道

磯釣りでは外道とされるカゴカキダイさん。防波堤釣りで他の魚と一緒によく釣れるようです。外道扱いされていますが、味はとても美味しいようですので、狙って釣るのもアリじゃないでしょうか?

釣り方はこちらに詳しく載っています!

お味はとっても美味らしいぞ

年中釣れるらしいですが、旬は秋から冬。3月くらいまで脂がのるとのことです。

刺身、塩焼き、煮つけ、ソテー、フライ、味噌汁など様々な調理法でもおいしくいただけます。釣れたらリリースせずに持ち帰って食べてみてはいかがでしょう。

英語名はStripey

Stripeyは縞模様のあるという意味になります。他にもシマシマの魚はいますが、どストレートな名前で呼ばれています。

中国語名は细刺鱼

细刺鱼(xì cì yú)と読みます。

台湾では柴魚(chái yú)、香港では花並(huā bìng)または斑馬蝶(bān mǎ dié)と呼ばれます。

斑馬はシマウマの意味になります。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Microcanthus strigatus

顔がシュッとしてるニシキアナゴさん

ニシキアナゴ

和名 ニシキアナゴ
学名 Gorgasia preclara
分類 カライワシ上目 - ウナギ目 - アナゴ科 - チンアナゴ亜科 - シンジュアナゴ属
分布 琉球列島、小笠原諸島;インド・太平洋
生息環境 珊瑚礁の水深18m~75mの砂底に生息。
体長 最大40cm
その他 チンアナゴ以上に敏感で、観察、撮影のために近づくのは難しい。稀種。チンアナゴよりやや小型、チンアナゴに比べやや深場を好む。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

ニシキアナゴの和名の由来は

名前の由来は織物の「錦」のように華やかな色からきています。

漢字では錦穴子と書きます。

チンアナゴとの違い

体の模様が違うのは一目瞭然!なんですが、それ以外にも違いがあります。

顔つきが違う

チンアナゴさんチンアナゴ属→丸顔

ニシキアナゴさんはシンジュアナゴ属→シュッとした細長顔

生息している水深が違う

チンアナゴさん珊瑚礁水深約10m~50mの砂底
15m未満の水深でよくみられます。

ニシキアナゴさん珊瑚礁水深18m~75mの砂底
30mあたりにいることが多いです。

体型がちょっと違う

チンアナゴさんは直径約14mm

ニシキアナゴさんは直径約10mm

ニシキアナゴさんの方が少しほっそりしています。

その他、すみだ水族館のホームページによると、喧嘩の仕方も少し違うようです。

生態はチンアナゴさんと同じ

砂の中に潜り、顔を出してプランクトンを食べるなどの生態はチンアナゴさんと同じです。でもまだまだ、わかっていないことが多いのも事実です。

すみだ水族館が2014年に世界で初めてチンアナゴとニシキアナゴの産卵を動画で収めたことで話題になりました。

また、卵から孵化したばかりの稚魚が透明の木の葉のような形であるということがわかっていますが、それから成魚のチンアナゴになるまでの姿が謎のままだったりします。

チンアナゴの生態はこちらでどうぞ。

飼育も可能です

チンアナゴさん同様、水族館で人気者のにしきあなごさん。飼育は少し難しいようですが、お家でも飼育できるそうです。水族館でもチンアナゴと混泳しているので、おうちでも可能かと思います。

英語名はSplendid garden eel

Splendidは華麗な、garden eelはチンアナゴとなります。日本語では「ニシキ」が、Splendid(華麗な、立派な、素晴らしい)という表現で表されているのですね。

中国語名は横带园鳗

横带园鳗(héng dài yuán mán)と読みます。横带は横帯の、园鳗は英語のGarden-eelの部分直訳の花园鳗からきています。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Gorgasia preclara

11月11日はチンアナゴさんの日!

チンアナゴ

和名 チンアナゴ
学名 Heteroconger hassi
分類 カライワシ上目 - ウナギ目 - アナゴ科 - チンアナゴ亜科 - チンアナゴ
分布 南日本の太平洋岸、琉球列島、小笠原諸島;インド・太平洋
生息環境 珊瑚礁の水深約10m~50mの砂底に生息。群集していることが多い。
体長 最大40cm
その他 体側に2個の黒斑がある。流れの強い時は、餌を食べるために体を大きく穴から出すが、音に敏感ですぐに引っ込む。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚
 

11月11日はチンアナゴの日

すみだ水族館が人気者のチンアナゴをさらにアピールするために制定したそうです。

チンアナゴが砂から体を出しているのが「1」に似ていて、群れる修正があるので、1年で最も1が多い11月11日にしたそうです。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。

チンアナゴの和名の由来

チンアナゴのチンは顔が犬の狆(チン)に似ているということが由来です。平たい顔につぶらな目が似ているのでしょうかね。

漢字表記は「珍穴子」と書く場合もあります。

お腹の黒斑は実は…

身体の両側面に2つずつ黒斑があり、上側の黒斑にはエラと小さい胸鰭があります。

お腹の黒斑は多くの場合砂の中に隠れています。普段見えないこのお腹の黒斑は実は肛門で、排泄時にはこの部分が巣穴の外にでるまで身体を伸ばします。

幼魚は真っ黒

成魚は白地に黒の斑点ですが、幼魚時代は全身真っ黒です。

残念ながら、私はまだ見たことありません。

みんな同じ方向を向いている

チンアナゴの群れはみんな同じ方向を向いています。

潮の流れが早い場所を好み、海流に乗ってくる動物プランクトンを食べて生活しています。効率よく餌を食べるため、みんな水が流れてくる方向を向いています。

砂なのに巣穴は崩れない?

砂底にいつも潜んでいるチンアナゴさんですが、砂だと穴がすぐ崩れてしまうのでは?と考える人もいるかもしれません。

実はチンアナゴさんには穴が崩れるのを防ぐ機能が備わっていて、皮膚から出る粘液で、穴が崩れないように固めていると言われています。

魚の粘液は本来、生体防御のために使われることが多いですが、チンアナゴのように巣穴を固める用途に使うのは珍しいそうです。

おそらく穴が固まっているから、出たり入ったり自由にできるんですね。

ずっと同じ穴にいるの?

実はそんなことはなく、夜間に穴を移動したりするようです。他のアナゴの仲間と違って夜間は巣穴の中で眠っているのですが、移動する時は昼ではなく、夜間のようです。

新しい場所に到着すると、尻尾を使って身体の2.5倍ほどの長さの穴を掘ります。尻尾が硬くなっているため、するすると穴を掘ることができるようです。

飼育も可能です

水族館で人気者のチンアナゴでさんは飼育は少し難しいようですが、お家でも飼育できるそうです。

英語名はSpotted garden-eel

Spottedは斑点がある、garden-eelはチンアナゴとなります。Gardenはたくさん群れているので、庭に生える草のようだからでしょうか?Eelのみだとウナギの意味になります。

中国語名は花园鳗

花园鳗(huā yuán mán)と読みます。英語のGarden-eelの部分がそのまま中国語訳になっていて、Garden(=花园、日本語は庭の意味)eel(=鳗、日本語はウナギの意味)となります。

哈氏异康吉鳗(hā shì yì kāng jí mán)という呼び名は、学名をそのまま中国語に訳した名前ですが、普段は使われないです。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Heteroconger hassi

上海海洋水族館に行ってきた!

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上海海洋水族館

上海のランドマーク、東方明珠タワーのすぐ下!

上海海洋水族館はかなりロケーションのいいところにあり、地下鉄2号線の陆家嘴から歩いてすぐです。

コロナの時期なので、一部のサービスはやってませんでした。

上海海洋水族館

 上海市陆家嘴环路1388
 +86-21-58779988
 9:00〜18:00、9:00〜21:00(7、8月)

チケットの買い方

直接窓口で買うことが可能です。

お値段は160元。子供さんは110元。(身長1m以下は無料)

Wechatの公式アカウントでも購入可能ですが、一人1枚しか買えません。

ご家族で行かれる場合は、直接買ったほうがいいかもしれません。

コロナの時期なので、上海ではどこでもそうですが、入場時は検温と「随申码(健康QRコード)」の確認があります。

世界のエリアごとに展示

ちゃんと撮れている写真が少ないので紹介しづらいのですが、文章でがんばりますw

中国ゾーン

長江の絶滅危惧種オオサンショウウオなど、淡水魚が目白押し。

南アメリカゾーン

アマゾンみたいな雨や雷の音で演出されていて薄暗い感じ。アマゾン川に生息する珍しいお魚がたくさんいます。

オーストラリアゾーン

3階からエスカレーターで2階に。水槽の中を通って行く造りになっています。

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エスカレーターを降りていきます

淡水魚がメインですが、ノコギリザメもいました。

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ノコギリザメちゃん活発に泳ぎ回ってました
アフリカゾーン

ナイル川コンゴ河、ビクトリア湖などに生息する淡水魚がいっぱいです。

見たこともない珍しいお魚やカラフルなお魚など色々います。

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色とりどりの淡水魚

エレファントノーズフィッシュという、象の鼻のような長い下顎を持った変わった魚がいました。微弱な電気を発し、レーダーのように障害物などを察知する事ができる変わったお魚です。アロワナ目に属する古代魚の一種らしいです。

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エレファントノーズフィッシュ
東南アジアゾーン

バンガイカーディナルフィッシュやスミレナガハナダイ、いつ見ても癒やされるチンアナゴ、ニシキアナゴなど、普段ダイビングでも見るおなじみのお魚がたくさんです。

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チンさんもニシキさんも元気にニョキニョキ
極地ゾーン

ここにはフンボルトペンギンやアザラシがいます。

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魚だけでなくペンギンやアザラシも
海岸ゾーン

タツノオトシゴやクラゲの水槽がたくさんあります。

この水族館のマスコットキャラがタツノオトシゴなので、どうやらタツノオトシゴが推しのようです。イバラタツがたくさんいました。

また、オーストラリア南部にしかいないウィーディーシードラゴンが展示されていました。オーストラリアはまだ行ったことがないので、興奮します。

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ウィーディーシードラゴンとイバラタツ

クラゲコーナーにはいくつかのクラゲが展示されています。

ミズクラゲの水槽は壁一面ぜーんぶミズクラゲ

四つ葉のクローバーに見えるのはミズクラゲの胃なんですが、たまに5つや6つあるやつもいるので、探してみましょう!

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壁一面にミズクラゲが漂っています
海底ゾーン

またエスカレーター下に降りていきますと、まずはエイが出迎えてくれます。

あんまり映りが良くないですが、イルカみたいな顔をしたエイが混ざっていました。

名前を調べたところナルトビエイだとわかりました。

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155m世界一長いトンネル水槽

更に奥に進むと、この水族館の目玉である155mのトンネル水槽へと繋がります。

シロワニ、シノノメサカタザメ、トラフザメ、オオテンジクザメ、ツマグロなどのサメが目白押し。その他にもギンガメアジ、アオウミガメ、ツバメウオなどいろいろな魚が沢山展示されています。

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155mのトンネル水槽

トンネル水槽の通路中央が動く歩道になっていて、とってもゆっくり動くので、まるでドリフトダイビングでゆっくり流されながら魚を見ている気分にもなります。

じっくり見たい場合は動く歩道を避けて、水槽側の普通の床に移動すればじっくり見れます。

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ギンガメアジやいろんなサメがたくさん

長いトンネルを抜けるとお土産屋さん

トンネルの先はお土産屋さんにつながっています。大したお土産は特にありませんが、驚いたのはコレ!

観光地でロゴ入りメダルを作れたりってのはよくありますが、これは3Dプリンタ

この水族館のマスコットのタツノオトシゴのキャラを作れるみたいです。

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全体的な感想

老舗の水族館ということもあり、少し施設は古くなっていますが、155mのトンネル水槽はやはり面白かったです。

しかし、ケアがちゃんとできていないのか、病気にかかっているようなお魚がちらほら…。飼育員さんちゃんとケアしてあげて!

【ポイントまとめ】中国のハワイ、海南・分界洲島でダイビング

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分界洲岛にはポイントが少ししかありません!

上の写真はダイビング用に作られた浮島で、器材一式を持って船に乗り、浮島まで行きダイビングする形式です。浮島には軽食とお湯が置いてありました。中国人は白湯が好きですねw

行き方と宿については、前回の記事にまとめていますので、ご参照ください。

今回は分界洲岛に2泊し、1日目は昼1・夜1、2日目は昼3ダイブで潜りました。

潜ったポイントは下記の3つの場所です。

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ポイントの位置

中国人は泳げない人が多く、基本的に網で囲まれていて、安全策が執られています。

島から浮島までは頻繁に船が出ています。

1. 远海

島からすぐなんですが、ポイント名は遠い海という意味ですw

最大深度5mの超初心者用のポイントで、体験ダイビングで潜る人が多いです。

観光のためだと思いますが、七福神や涅槃像など、めでたい感じの石像がたくさん沈められています。

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オヤビッチャロクセンスズメダイ、スズメダイ、フタスジリュウキュウスズメダイを見ました。

2. 堡礁区

1日目のナイトダイビングは港の向かいにある堡礁区で潜りました。

ポイントの位置の写真を拡大するとわかるかもしれませんが、ここも網で囲まれていて、その網を泳いで越えて潜ってきました。なかなか無い経験です(笑)

ガンガゼやナマコがたくさんいたほかに、ニセタカサゴチョウチョウウオ、ベニホンヤドカリ?、イシガニ?、オトヒメエビを見ました。

ビデオに出てきますが、途中でペットボトルを拾いました。

普段ゴミを拾った時は、そのまま手に持つかBCDのポケットに入れていますが、手が塞がってしまったり、BCDのポケットに入れたまま忘れがち…。

日本に帰国した時にゲットした海ゴミ収集袋が役に立ちました!

日本のNPOのOWSさんの海ゴミ取集袋がとても便利。
2000円寄付すると送っていただけます。

ゴミを拾っても両手フリーになるし、ゴミをBCDのポケットに入れたまま忘れることもなくなります!

画像をクリックするとOWSさんのページに飛びます。

3. 铁三

こちらは鉄三というポイント。船や飛行機、車などが沈んでいます。

最大深度は16mで、初心者から中級者向けだと思います。

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一番深場にある沈船の中には入ることもできて、なかなか面白いポイントです。

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船や車がいくつか沈んでいます

ここにはいろんな種類のお魚がいました。

見たお魚は、ニセタカサゴ、ハタタテダイ、トウアカクマノミクマノミ、オキゴンベ、コバンヒメジ、フタスジリュウキュウスズメダイ、ホンソメワケベラ、スズメダイ、ミツボシクロスズメダイ、ハクセンタマガシラ、モヨウフグ、サザナミフグ、ミナミハタンポ、モロコシハギ、ケブカヒメヨコバサミ?

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船の中には暗がりが好きなミナミハタンポ、トラックの中にはモロコシハギが
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コバンヒメジは可愛かったなぁ。クマノミとトウアカクマノミには威嚇されました(笑)

ビデオは1ダイブ1本にまとめました。クマノミの威嚇シーンや沈船内のミナミハタンポが印象的でした。

コロナじゃなければ、三亜でダイビングすることは無かったかもしれませんが、島は一通り必要な店はあって便利でしたし、ダイビングのポイントも石像や沈船があって、全体的に楽しい旅になりました。

【行き方と宿】中国のハワイ、海南・分界洲島でダイビング

中国のハワイ、海南

今回行った海南は中国のハワイと呼ばれて、大規模な免税店もあり、中国の南国リゾートとして有名です。

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実は今年の4月に広西省の涠洲岛でも潜りましたが、ダイビングの季節としてはよくない時期だったそうで、透明度が良くなく、サンゴの植え付けと浅い場所でのダイビングで終わってたので、特にブログに書いていませんでした…。涠洲岛はインスタ映えスポットがたくさんあり、いい所だったのですが…

分界洲島への行き方は?

三亜の凤凰机场から高鉄に乗り「陵水站」で降ります。所要時間36分、運賃は26元でやすくて早いです。予めCtripで予約しておくと便利です。

または、空港からの直行便は本数が少ないので、フライトの時間よっては、空港から「三亚站」まで行き、「三亚站」で乗り換えて「陵水站」にいく方法もあります。所要時間は乗り換え時間によります、運賃は30元で、さほど値段は変わりません。

空港からは、連絡橋で高鉄の駅とつながっていますので割と便利です。

陵水から分界洲島は?

陵水からは、まず車で分界洲岛售票处まで向かいます。所要時間は20分程度。

分界洲岛售票处で船のチケットをもらい、船に乗り込みます。船も15〜20分程度。

今回はダイビングショップに宿も船も車も手配してもらったので、自分で予約をしていないのですが、宿や船のチケットはWechatの公式アカウント「分界洲岛旅游区」で予約可能です。

また、Wechatの公式アカウントによると、シャトルバスも出ているようです。

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シャトルバス時刻表

分界洲島の宿

分界洲島は島自体が丸ごとリゾートアイランドで、宿は下記の2つがあります。

  • 分界洲岛海豚湾客栈
  • 分界洲岛海钓会所

1個目の方はバックパッカー用のような宿で、大人数の部屋がメインのようです。ちなみに、残念ながらこちらは外国人は泊まれません。

自動的に2個目の宿を選択することになりますが、島の上に行けば行くほど(眺めがいいほど)値段が高くなる傾向のようです。

船を降りてすぐのところにホテルのフロントがあり、チェックインしたらカートに乗って部屋まで案内されます。

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今回泊まった部屋(海岛观海别墅)

なかなか眺めがいい部屋でしたが、立て付けが悪かったり、インターホンが壊れていたりしました(笑)

部屋の外で待っているとカートは不定期に回ってきますが、待っても来ない時は部屋のインターホンで呼ぶことができます。ですが、今回の部屋の電話が壊れていたので、フロントで連絡がつく電話番号をもらって、携帯で連絡してカートを呼んでいました。

レストランなどは島のフロント付近に密集しているので、山を降りないと何もできないのが難点です。でも、そこまで不便に感じることはありませんでした。

夜は10時を過ぎると、営業しているレストランがほぼなくなります。また、夜10時以降はカートに乗るのにひとり10元かかります(車内でWechatか支付宝で払ったと記憶しています)。

朝ごはん付きの場合は、カートで下山して朝ご飯のレストランで食べることになります。ついていない場合は、確か68元払えば食べれます。中華メインで、あんまり大した感じはしないので、普通のお店に入って朝ごはんを食べた方がリーズナブルだと思いました。

島のアクティビティ

島が丸ごとリゾートアイランドなので、もちろんノンダイバーでも楽しめる施設やアクティビティがたくさんあります。

海洋劇場 

アシカのショーやイルカやアシカと触れ合うコーナーもあるようです

フライボード

水のジェット噴射で飛べるやつ

その他

水上自転車、水上アスレチック、ジェットボート、ヨット体験、バナナボート、ジェットスキー、パラセーリング、グラスボート、エイとツバメウオを見れる場所、海釣り、海底散歩、ハンモックエリア

また、夜8時ごろからキャンプファイヤー?みたいな、なぜかMCがいて歌ったり踊ったりするイベントがビーチで行われていました。

島の店

土産物、ファーストフードのDicos、ドリンクスタンド、海南名物の抱罗粉、レストラン、マッサージ屋など、最低限必要なものは大体あるので、部屋から下山すれば事足りました。

今回一緒に潜ったイントラさんが、ドライスーツで潜っていて、スーツの中に入れていたスマホをなぜだか海の中で取り出し、水没させてしまったのですが、携帯修理やSIMカード再発行できるお店は、残念ながら無いみたいでしたw

居心地良い島

国慶節だったので人は多かったですが、それを差し引いても居心地の良い島でした。コロナじゃなかったら、おそらくフィリピンに潜りに行ってたと思いますが、海南島でも十分満足!

ダイビングの欲求を満たすには、行って良かったと思います。

次はダイビングのポイントについてまとめます。