令和で最初に和名がついた!タツカマス(ブラックフィンバラクーダ)さん
和名 | タツカマス |
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学名 | Sphyraena qenie |
分類 | スズキ目 - Sphyraenoidei - カマス科 - カマス属 |
分布 | インド・太平洋の熱帯域。 |
生息環境 | 潮当たりの良いサンゴ礁域に生息する。 |
体長 | 一般80cm、最大170cm、最大重量7.1kg |
その他 | 体長1m以上になる大型種。沖縄では漁獲される地域もあるが、シガテラ毒をもつこともあるので、要注意。肉食で小魚や甲殻類などを捕食する。 |
和名の由来は
琉球列島ではタツカマスとされる魚がいることで知られていましたが、2019年5月の論文で種子島、奄美大島沖において正式に記録が報告されたため標準和名がつけられました。
国内では種子島から与那国島にかけての琉球列島と笠沙町から記録されています。普通は全長1メートルほどですが、2メートル近くに成長した個体も報告されています。
漢字で書くと龍魳。和名は最近ついたので、ブラックフィンバラクーダのほうがピンとくる方も多いと思います。
ちなみに、カマスの語源は「叺(かます)」に似て口が大きいという意味なんだそうです。叺とは、長方形の藁蓆(わらむしろ)を二つ折りにして袋状にしたもので、昭和30年代くらいまでは水産の世界でも盛んに使われたそうです。
オオカマスとそっくり
そっくりさんにオオカマスさんがいます。
オオカマスさんは尾鰭が鋭角なVの字で、タツカマスさんは尾鰭の後端中央に突起があるのと、広めのVの字なことから見分けることができます。
また、体表の模様と尾の色が明確に黒い事で区別が付きます。
シガテラ毒の報告あり
シガテラ毒の報告があるので、料理をして食べる事や販売することが禁止されています。 毒は生来のものではなく、日々食べるエサから獲得して体内に貯め込んでいます。 毒を持つエサが生息する海域に生息しているものは食べられません。
ダイビングでは人気者
群れで行動するタツカマスさんはダイビングの観察対象として人気です。
竜巻のように渦を巻くのでバラクーダトルネードと呼ばれ、近づいてもあまり逃げず、渦の中に入ったり、大きな渦巻きを外から見るのは憧れです。
英語ではBlackfin barracuda
Blackfinは黒い鰭、barracudaはカマスの意味になります。黒い鰭が特徴なので、このように呼ばれているのだと思います。
中国語では暗鳍金梭鱼
暗鳍金梭鱼(àn qí jīn suō yú)と読みます。暗鳍は暗い色の鰭、金梭鱼はカマスの意味になります。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!