一夫一婦制!喧嘩で棘が刺さる!トゲチョウチョウウオさん
和名 | トゲチョウチョウウオ |
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学名 | Chaetodon auriga |
分類 | スズキ目 - スズキ亜目 - チョウチョウウオ科 - チョウチョウウオ属 |
分布 | 山陰地方、南日本の太平洋岸、琉球列島;朝鮮半島、インド・太平洋 |
生息環境 | 岩礁域。分布域が広い普通種。ポリプ、小型イソギンチャクを主食とし、ゴカイなど小動物も食べる。 |
体長 | 最大23cm |
その他 | ダイバーを怖がらないので、観察も容易。背鰭軟条が糸状に伸び、1大暗色斑があることが特徴。幼魚は夏頃に伊豆にも現れるが、親になれない死滅回遊魚(冬を越せずに死滅してしまう)。チョウチョウウオ科の魚は、浮遊期の稚魚をトリクティス幼生と呼び、頭部が骨板で覆われている。本種はこの期間が比較的長く、着底直後のトリクティス幼生が、比較的容易に見られる。 |
和名の由来は?
成魚の背鰭後方の軟条が糸状に伸び、この伸びた部分が硬い棘であることから、トゲチョウチョウウオという名前になったそうです。
トゲチョウチョウウオは一夫一婦制なのですが、雄同士の喧嘩で、このトゲが体側の鱗に突き刺さっていることもあるみたいです。
背鰭の黒斑でカモフラージュ
本物の目は黒い帯が横切り目立たなくなっています。そして背鰭にある黒斑を目玉と見立てカモフラージュしていると言われています。
背鰭の目玉目掛けて攻撃したら、棘が刺さりそう!
襲われる側からしたら、背鰭の目玉模様を攻撃されても致命傷にはならないし、逃げ切れる隙ができるのでしょう。
種によっては幼魚時代だけ目玉模様がある魚がいますが、これも全部カモフラージュです。目玉模様で自分を実際より大きく見せる「通称カニハゼ」も自分を大きく見せてるってことですね。
紅海版は黒斑がない
カモフラージュのための黒斑ですが、インド・太平洋版にはあるのに対し、紅海版にはありません。また、体側の模様の色が濃く黒に近い色になります。
飼育もされます
比較的丈夫な種だそうです。
縄張り意識が非常に強いお魚なので、混泳はNGのようです。
英語名はThreadfin butterflyfish
Threadfinはthreadが糸・finは鰭で「長い糸のような鰭条のある鰭を持つ熱帯海産魚」のことで、butterflyfishはチョウチョウウオです。
和名同様、糸状に伸びる背鰭が名前の由来でしょうね。
中国語名は丝蝴蝶鱼
丝蝴蝶鱼(sī hú dié yú)と読みます。丝(糸状のもの)蝴蝶鱼(チョウチョウウオ)という意味になり、トゲの表現が糸になっているようです。
台湾では、揚旛蝴蝶魚(yáng fān hú dié yú)と呼ばれ、意味は揚旛(旗を揚げる)蝴蝶魚(チョウチョウウオ)となります。
その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Chaetodon auriga