Marine Life Log

海で見た魚をイラストで綴る、海の生き物ログ

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隈取顔じゃないやつも稀にいる!クマドリカエルアンコウさん

クマドリカエルアンコウ

和名 クマドリカエルアンコウ
学名 Antennarius maculatus
分類 アンコウ目 - カエルアンコウ科 - カエルアンコウ
分布 南日本の太平洋岸、伊豆諸島、琉球列島;インド・西太平洋
生息環境 沿岸浅所の岩礁域やサンゴ礁域に生息
体長 成魚は10cm程
特徴 眼から後方に広がり背部につながる明瞭な帯が特徴。背鰭第2棘の鰭膜は、薄く大きくて、第2棘は前方に傾けることができる。幼魚は体の地色が白く、鰭は橙色で縁取られる。稀だが、黒地に黄色点をもつものもいる。成長するにしたがい、特徴の一つである、体の表面の凹凸が目立つようになり、10cm程では本種だとわかる。幼魚は愛らしいので、ダイバーには人気がある。白い幼魚は成長すると、黄色くなることが多い。
山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚

山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚

 

和名の由来は

歌舞伎の隈取に似た模様をしているので、クマドリカエルアンコウという名前になりました。

カエルアンコウは以前、釣りをする魚の意味で「漁り魚(イザリウオ)」と呼ばれていたそうですが、同音異義語の「イザリ(足が不自由で立てない人)」が差別用語に当たるとのことで2007年に日本産魚類の差別的標準和名の改名最終勧告があり改名されたそうです。カエルアンコウという名前は英語名のFlogfishが由来となっています。

卵生で卵はリボンのようにゼリー状の粘液に包まれています。

体色は白赤だけじゃない!

幼魚はこのイラストのように一般的には白地に赤い模様で鰭の縁がオレンジ色です。成魚になると黄色くなってきます。稀に、黒地に黄色い水玉模様のやつもいるのだそうです。成魚は体の表面のゴツゴツ感が増してきます。

釣り上手だけど泳ぎは下手

カエルアンコウエスカと呼ばれる疑似餌を使って、獲物を捕食します。

動かないでじーっと待ち、疑似餌をヒラヒラさせ、寄ってきた魚をパクっと食べます。捕食時、カエルアンコウの口は普段の10倍も開き、肋骨がないので、自分の大きな魚を食べたあと、お腹の皮が伸びる限界まで胃が膨らみます。

でも泳ぎはそんなにうまくありません。

普段は胸鰭と腹鰭を人間の手のように使って、地をはうように移動します。水族館でも見ることができるので、愛らしい姿に見入ってしまいます。

胸鰭の下にある鰓孔(さいこう)と呼ばれる穴から、海水を吹き出してそのジェット噴射により泳ぐことができるそうです。

カエルアンコウの見分け方

冒頭に紹介している図鑑に説明がありますが、第何背鰭とか鰭膜(きまく)と言われてもナンノコッチャわからない!

もっと分かりやすいのが無いのか色々探した中で、このサイトが分かりやすかったのでぜひご覧ください。イラスト付きで本当に分かりやすかったです!これであなたもカエルアンコウ博士だ!

英語名はWarty frogfish

Wartyはいぼ状の、いぼだらけのという意味で、frogfishはカエルアンコウという事になります。クマドリカエルアンコウの特徴がゴツゴツした体にあるということがわかりますね。

中国語名は大斑躄鱼

大斑躄鱼(dà bān bì yú)と読みます。大斑(大きな斑がある)躄鱼(イザリウオカエルアンコウの旧名)の意味になります。

その他、色んな国での呼び名はこちらをどうぞ!
Common Names List - Antennarius maculatus