WuMi Labo#5 サンゴの種類
4話目ではサンゴの増え方についてお話しました。
大きく分けて2つ
硬い骨格を持つハードコーラル
珊瑚礁を作る造礁サンゴのほとんどがハードコーラルで、硬い骨格を作るためにより多くのミネラルが必要です。
次で紹介するソフトコーラルと比べると、環境や水質の変化に敏感です。
主にハードコーラルなどの石灰質の遺骸が、長い年月をかけて積み重なって作られた地形がサンゴ礁となります。
硬い骨格がないソフトコーラル
一方ソフトコーラルは体内に細かい骨の欠片をバラバラに保持しています。
硬い骨がないので、体はぷよぷよ!
ハードコーラルよりは水質や環境の変化に強く、硬い骨格を作らない代わりに、光合成で得る栄養がより多く必要となります。
WuMi Labo#4 サンゴの増え方
3話目では動物なのに光合成するサンゴの仕組みについてお話しました。
4話目のテーマは「サンゴの増え方」です。
増え方は2つ
一つ目の方法はクローンで増える
ポリプが大きくなって分裂したり、ポリプのわきから新しい小さなポリプの芽が出たりして、増えて行く方法があり、精子や卵を使わないので「無性生殖」と呼ばれます。
例えば台風などで枝が折れて、破片が硬い岩などに再固着し成長して増えます。
一般的なサンゴ移植はこの方法を利用しています。
2つ目の方法は卵
実はサンゴは卵を産みます。卵や精子を使って増えるので「有性生殖」と呼ばれます。
環境によって時期は違ってきますが、一般的に初夏の大潮の満月前後の夜に一斉産卵します。
卵は淡いピンク色で、たくさんの数が水中に漂い、まるで星空のよう。
とても幻想的な景色になります。
ダイバーの間ではサンゴナイトと呼ばれ、年に一度のビックイベントとして知られています。
WuMi Labo#3 動物なのに光合成 ?
刺胞動物について2話目でお話しました。
3話目のテーマは「動物なのに光合成 ?」
褐虫藻という植物が体内に住んでいる
サンゴは石灰質の骨格と「ポリプ」と呼ばれる本体という構造になっています。
ポリプが1つのみで生きているのが「単体サンゴ」、分裂を繰り返してクローンが集まったものを「群体サンゴ」と呼びます。
サンゴの主食は動物プランクトンなのですが、体内には「褐虫藻(かっちゅうそう)」という植物が住んでいて、共生関係にあります。
昼と夜で役割分担
太陽が登っている昼の間は、ポリプは骨格の穴に引っ込んでいます。
その代わり、褐虫藻が太陽の光を浴びて光合成をし、栄養をつくります。
太陽が沈んでいる夜間は、褐虫藻のお休みタイム。
代わりに、ポリプが触手を伸ばして海中に漂う動物プランクトンを食べます。
サンゴは褐虫藻なくしては生きていけない関係にあります。
よく言うサンゴの白化というのは、この褐虫藻が環境の変化などの原因により、サンゴの骨格から出ていってしまい、骨格が透けて見える状態のことを言います。